インテル(株)は、IA(Intel Architecture)ハイエンドサーバー製品の普及促進を目指すために、IAサーバーによる基幹業務システムの構築に関する協議会“ECA(Enterprise
Computing Association)”を設立した。また同社は、“ECA”の活動を支援するために、サーバーのベンチマークテストやユーザビリティーテストを行なう機関として“ECL(Enterprise
Computing Laboratory)”を設立した。なお、“ECA”の運営は(株)野村総合研究所に委託される。同社は、システムインテグレーターとして“ECA”に参加する。
インテルと野村総合研究所は、“ECA”ユーザー企業となる三和銀行や三井物産(株)といった銀行や商社などの業界トップ企業とともに、IAの先進事例作りやホワイトペーパーの作製、セミナーなどによる一般企業への事例紹介といった、IAサーバーの啓蒙活動を行なう。
啓蒙活動の内容は、まず、今後5年間の情報システム化における課題の抽出を行なう。次に、それらの課題を解決したIAサーバーによる基幹業務システムを構築する。そして、そのシステムの性能や信頼性の検証を“ECL”で行ない、“ECA”参加企業にて先進事例として導入される。事例を一般企業向けに紹介するセミナーは、年2回行なわれる予定。
会見を行なったインテルの傳田信行社長は「今後64bitのプロセッサーの出荷を予定しており、これにより、メインフレームのマーケットに入っていく時期にきた」と語り、今がハイエンドサーバー市場でのシェア拡大への好機である考えを示した。
“ECA”に参加するユーザー企業として、三和銀行、(株)ブリヂストン、三井物産、三菱信託銀行、ヤマトシステム開発(株)が発表されている。これに、未発表の3社(ユーザー企業として参加)、野村総合研究所、インテルを加えた合計10社でまずは活動していく予定で、ソフトウェアベンダーとして、マイクロソフト、日本オラクルの参加を呼びかけているという。なお、ひとつの事例の実現とホワイトペーパーの作成には、3~4ヵ月くらいかかるという。(報道局
中山実)
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