米エクスカル(XXCAL)社と(株)エルテックスは、PCのハードウェアとソフトウェアとの互換性などのテスト業務のアウトソーシングを行なうための日本法人(株)エクスカルを設立したと発表した。出資比率は、米エクスカルが52パーセント、エルテックスが48パーセント。代表取締役社長に犬飼邦夫氏が就任する。
同社は、米エクスカル社が現在、北米で行なっているテスティング・ラボ業務を、日本でも展開していく予定という。米国市場向け製品のテスト業務は、米エクスカルが担当。欧米市場向け製品のテスト業務は、欧エクスカルが担当するという。(株)エクスカルは、日本市場向け製品・日本語環境でのテストを主眼とし、設立当初は、PC・周辺機器・ソフトウェアが、PCの標準仕様であるPC/AT機とその周辺機器、PCとOSを含むソフトウェア、ネットワーク接続の組み合わせで稼動するかどうかテストする“ハードウェアとソフトウェアの互換性試験”、“ローカライゼーション・テスト”、“西暦2000年対応テスト”を行なうという。
なお、’98年下期から、“ハードウェアとソフトウェアの機能試験”、“パフォーマンス・テスト”、CD-ROMソフトが各社のプラットフォームで仕様どおりに稼動するかをテストする“マルチメディア・テスト”、および米アドビシステムズ社のポストスクリプト認定代行サービスを開始し、サービスの拡充を行なう予定という。
さらに'99年にはテスト・エンジニアの人材派遣、テスト・エンジニアの受託教育プログラム“QAPros(Quality
Assurance Professional)”を開始する予定という。
テストのアウトソーシングの優位性は、高度なテストノウハウの利用、検証作業に費やされる時間の節約、テスト用器材の調達・管理のコスト削減にあるとしている。
これは、近年、PC・周辺機器・ソフトの環境が複雑化し、高機能化が望まれるようになったことが背景にあるという。ASCII24のインタビューに対し、同社代表取締役社長の犬飼邦夫氏は
「各メーカーは、各製品の品質管理を社内で支えきれなくなってきている。各メーカーは、新製品をボーナス商戦向けに、もしくは“Windows
95”といった商品が発表されたあと、集中して発表する。よって、品質管理、テスト業務は、この時期に集中する、非常に波がある仕事」
「また、ハード・ソフトともに高機能になってきたため、ときには開発者が開発だけでなく、出来上がった製品のテストにも関わることがあるという。テスト期間中、新しい開発ができない状況になるわけだから、各メーカーにとってテストは悩みの種だった」
「エクスカルでは、テスト専門家がテストを行なうわけだから、これらメーカー側の問題を解消するものと考えている」と語った。
http://www.eltex.co.jp/
http://www.xxcal.com/