スピードネット(株)は、無線端末と光ファイバー網を利用したインターネット常時接続サービス提供に向けたモニター実験を本日から開始した。埼玉県の浦和、大宮、与野の3市に住む約300世帯が対象。実験期間は2001年の2月までで、技術/運用の両面から商用化に向けた最後の調整を行なう。同社は今回の実験が完了した段階で、第一種電気通信事業者の許可を申請し、本格的なサービス提供を開始す る見込みだ。
スピードネットは、数Mbpsクラスの回線速度を持つ常時接続サービスの提供を目的として、'99年9月に、ソフトバンク(株)、米マイクロソフト社、東京電力(株)の3社の出資で設立された。接続のバックボーンには、NTT回線ではなく東京電力が持つ光ファイバー網を利用し、電柱ごとに設けられた無線用基地局を介し、無線で各家庭のPCと接続する。モニター実験/商用サービスの詳細な内容に関しては未定だが、ISDNの約10倍のデータ転送速度を低価格に実現できるという。
スピードネットの常時接続サービスは、当初2000年夏のサービス開始を目標としていたが、約1年の遅れを見せている。この点に関して同社の広報担当者は、「面的な無線インターネットの提供は世界でも例がなく耐久性に関する検証が済んでいない。また、ユーザー募集の方法やアフターサポートなどの運用方法に関しても検討する必要がある」と技術/営業の両面で課題が残っていることを挙げた。同社では、今回の実験をステップとして、2001年春の商用サービス開始を目指している。
今回、浦和、大宮、与野の3市がテスト地に選ばれた理由は、(1)低層な住宅地で電波テストに都合がいい、(2)3市合併による新しい街づくりのインフラとして機能させたいという2点。モニター募集は、同社ホームページの入力フォームまたは郵送で10月13日まで行ない、順次試用できるようにする。モニター料金は無料で、期間は約3ヵ月。提供地域の詳細は下表の通り。
対象エリア | 第1次募集 8/14(月)~9/1(金) |
第2次募集 9/11(月)~9/29(金) |
第3次募集 10/6(金)~10/13(金) |
浦和市 | 大谷場、北浦和、駒場、高砂、常盤、仲町、東岸町、東高砂町、東仲町、前地 | 太田窪、大谷口、岸町、神明、白幡、瀬ケ崎、大東、中尾、根岸、原山、広ケ谷戸、別所、道祖土、南浦和、南本町、三室、元町、山崎、領家、皇山町、木崎 | 上木崎、関、田島、中島、西堀、針ヶ谷、南元宿、山久保 |
大宮市 | 大成町、上小町、櫛引町、桜木町、三橋 | - | 北袋町 |
与野市 | 上落合、本町西、本町東、大字下落合 | - | 大戸、下落合、新中里、鈴谷 |
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