8月6日にデジタルハリウッド大阪校で行なわれたシンポジウム“21世紀の未来教育をデザインする”のトークショーにゲストとして登場した話題の15歳のティーントレプレナー、キャメロン・ジョンソン君。今年の春に続いて2回目となる今回の来日では、講演以外に、自伝の出版記念会や日本法人ビジネスの立ち上げ準備など、CEOとしてのスケジュールを忙しくこなしていたようだ。トークショーでは、自らのビジネスや今後のビジョンを率直に語っていたキャメロン君だが、ここではもう一歩踏み込んだビジネスの話とその素顔に迫ってみた。
15歳のティーントレプレナー、キャメロン・ジョンソン君 |
“SurfingPrizes.com”の日本法人を立ち上げを準備
――今回の来日の主な目的は?
「3月末に始めたばかりの4つ目の会社“SurfingPrizes.com”の日本法人を立ち上げ、準備をするのが主な目的です。先日、契約を交わしたから、まもなく“Japan SurfingPrize.com”という名前でビジネスがスタートすると思うんだけど、違う名前になるかもしれない」
――SurfingPrizes.comの専用ソフト『Prize box』のダウンロード数はどのぐらい?
「日に2万件ぐらいあるかな。それに対するユーザーへのリターンはいろいろあって、小切手の郵送とAmazon.comやオンラインショップのクーポン券という形だね。そうしたクライアントは100以上あるけれど、だいたいはダブルクリックとか、24/7 Media Advertisingなんかと契約して、営業はアウトソーシングしてる」
――ビジネスの相談相手っているんですか
「仕事仲間とか、最近では父親かな?」
――最近というのは?
「つい最近まで父親は僕がどんな仕事をしているのかが分からなかったみたい。今は会社(大手カーディーラー)でネットビジネスを担当してたり、社会的な認知度も上がってきたから、だいぶ理解してもらえるようになった。だからといって、父親に仕事そのものを手伝ってもらうつもりはないし、彼もそういう気はないと思うよ」
――お互い独立したビジネスマンというわけですね
「そうだね(笑)」
良きビジネスの相談相手の父親とツーショットで |
注目を集めているおはビジネスが成功しているから
――これまで15歳のCEOということで多くのマスコミや世間から注目を浴びてきたわけだけど、それについては?
「単純にうれしいし、誇りにも思ってる。でも、自分では15歳のCEOだから特別すごいとは感じていなくて、ビジネスが成功しているから注目を集めたと思ってる。だって、僕が表彰されたコンテストにはティーンの起業家なんてゴロゴロしていたし、今一緒に仕事をしている相手(SurfingPrizes.comのCIOでカリフォルニア州在住のトミー・コウ/Tommy Kho君)は1歳違いの16歳だからね」(※1)
※1 ちなみにSurfingPrizes.comは3名のティーンエイジャーによって立ち上げられた会社で、もうひとりのCTOであるアーロン・グリーンスパン/Aaron Greenspan君は17歳。Think Computer CorporationのCEOでもある――そういえば、ネットビジネスといえば、失敗や赤字は付きものといわれるところもあるんだけど、キャメロン君はここまでビジネスで大きな失敗をしたこともないし、売上げも順調ですよね。何かコツがあるのかな?
「全くノーミスでやってこれたのは、ちゃんと成功するという計算をしてからビジネスを始めてるんだから当たり前。もちろん、CEOとして成功するための努力もしてるよ。学校では普通に生活しているし、友達とスポーツもしたりしてる。でも、今はビジネスが好きだから多くの時間をビジネスに割いているんだ。このままネットビジネスをずっと続けるかどうかまでは今のところ考えていないけど、IPOだけは早くしたいと思ってる」
「注目されているのは15歳だからではなく、ビジネスが成功しているから」 |
――最近の日本で注目しているものがあるとすればどんなもの?
「ゲームやアニメなんかは以前から注目されていたけど、最近の技術であげるとしたら携帯電話(imode)かな。ワイヤレスの技術は世界的にも注目されているし、これを使ったらもっと面白いビジネスができるんだと思うけどね」
――あなたにとって日本を連想させるものは?
「う~んと、そうだね……“スシ”かな(笑)」