米IBM社の研究部門であるIBMリサーチは7日(現地時間)、腕時計サイズのデバイス『スマート・ウォッチ』上でLinuxおよび、グラフィックスライブラリーを動作させることに成功したと発表した。スマート・ウォッチは、日本IBMの東京基礎研究所がハードウェアアーキテクチャーとシステム設計を担当し、野洲事業所で基板を製造。工業デザインを日本IBMのデザイン部門が担当したという。
『スマート・ウォッチ』。タッチ式ディスプレーを採用する。プロトタイプなので画面には何も表示されていない |
『スマートウォッチ』は、PCや携帯電話をはじめとするワイヤレス通信対応機器との通信に対応しており、圧縮された電子メールやページャータイプのメッセージの直接受信が可能となっている。携帯情報機器(PDA)として基本的な、カレンダーやアドレス帳、To Doリストなどの機能も備えているという。同製品は、Linux OS バージョン2.2、グラフィックスライブラリー『X11 R6』、8MBのフラッシュメモリー、8MBのDRAM、IrDA/RFワイヤレス通信、リチウムポリマー充電池を搭載する。
実際に腕に着けたところ |
本体のサイズは、時計部分が幅56×縦48×高さ12.25mmで、マザーボードが幅27.5×縦35.3mm。重量は44g。同社では、将来、同製品の画面表示を高解像度にするとともに、アプリケーションを追加することで、気象情報、交通情報、株価、スポーツニュースをはじめとする各種情報にアクセスできる、インターネットデバイスとして利用できるという。