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シャープ、デジタルフルカラー複合機に拡張可能なデジタルコピー機を発表

2000年08月07日 19時51分更新

文● 編集部 佐々木千之

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『AR-C250』

シャープ(株)は7日、新開発のプリントエンジン(※1)“タンデムエンジン”を搭載し、カラー/モノクロ共に毎分25枚の出力(A4横)が可能なオフィス向けのデジタルフルカラーコピー『リブルカラー AR-C250』を発表した。8月25日発売予定で、価格は280万円。オプションのプリンターコントローラー『AR-PE1』(185万円)と接続キット(11万円)を追加することで、カラースキャナー/カラープリンター機能を備えたデジタルフルカラー複合機として利用できる。

※1 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色1つずつ、4つの現像ユニット(転写ドラム含む)を直列に配置したプリントエンジン。同価格帯(本体価格300万円以下)のデジタル複合機で一般的な、1つのドラムに4色分のユニット納めた“4回転プロセス方式”に比較して、高速出力が可能としている。

ドキュメントシステム事業本部 ドキュメント第1事業部内山宏明事業部長

AR-C250は、タンデムエンジンの搭載により、カラーコピーとしての使用時に、最初の1枚を出力するまでの時間が10.2秒と、他社のデジタルフルカラー複合機と比較して、最も高速であるという。また、読みとり・出力解像度共に600dpi、各色256階調の色再現力を備える。デジタル画像処理技術(※2)VIP(Visual Integration Process)システムによって、小さな文字のつぶれやかすれを抑え、緻密で高品位な画像が表現できるとしている。

※2 文字と写真が混在した原稿で文字/写真領域を分離して処理する“文字/写真領域分離技術”、文字と写真でそれぞれに適したフィルター処理を行なう“空間フィルタ技術”、読みとった原稿にニューロ技術を用いた3次元ルックアップテーブルにより出力補正を行なう“3次元色補正技術”、の3つの主要な画像処理技術によって構成される。

FieryプリンターコントローラーAR-PE1

Fieryプリンターコントローラー『AR-PE1』は、米Electronics for Imaging(EFI)社と共同開発した製品で、CPUにインテルCeleron-433MHz、192MB(最大320MB)メモリー、8.4GB HDD、10/100BASE-TXネットワークインターフェースを備える。AR-C250にAR-PE1を追加することで、米アドビシステムズ社の“PostScript3”を搭載したネットワーク対応フルカラープリンターとしても利用できる。プリンターとして使用した場合の、対応OSはWindows 95/98/2000、Windows NT4.0、MacOS 8.1/9以降で、対応プロトコルはTCP/IP、IPX/SPX、EtherTalk。最大プリントサイズはA3。

AR-PE1に付属するCommand WorkStationの画面

AR-PE1使用時、AR-C250の管理やコントロールは、パソコンから付属のプリンター管理ソフト『Command WorkStation』を使って行なえる。このソフトウェアでは、バックグラウンド画像や枠など各ドキュメントに共通するデータと、タイトルや文章といった個々のドキュメントごとに違う個別のデータを別々に管理し、それらを組み合わせてコントローラー内で合成して出力する“FreeForm機能”が利用できる。例えばダイレクトメールで、すべての顧客に共通なドキュメントに、顧客の名前など個別のデータを合わせて出力するといった場合に有効としている。FreeForm機能では、共通データをあらかじめラスターデータに変換して保存しておくことで、パソコン側で合成してから出力するよりも短時間で出力できるとしている。

AR-C250の主な仕様

複写方式 レーザー静電複写方式
解像度 読みとり600dpi、書き込み600dpi
原稿サイズ 最大A3
出力サイズ A6~A3ワイド(305×457mm)、官製はがき
ウォームアップ時間 約5分30秒
給紙方式 3トレー(500枚×3)+手差しトレー(50枚)
消費電力 最大1500W
サイズ 縦695×横750×高さ1060mm
重さ 約152kg

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