このページの本文へ

コーエー、音楽アクションゲームを発売――キャラクターデザインに326起用

2000年07月25日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)コーエーは7月25日、プレイステーション2用音楽アクションゲーム『ギタルマン』を今冬発売すると発表、都内で記者発表会を行なった。今冬発売で、価格は5800円。目標販売本数は30万本。

“326”のキャラクターが3Dになって音楽でバトル

ギタルマンは、人気イラストレーター“326”氏がキャラクターデザインおよび監修を担当する音楽ゲーム。主人公は小学生の男の子“U-1(ユウイチ)”。U-1は学校ではやや落ちこぼれ的な存在の、何のとりえもない男の子だが、実は伝説のギタル*伝承者“ギタルマン”の血を引いており、本人の意思とは関係なく戦いに巻き込まれていく。プレイヤーはU-1となり、伝説のギタルを取り戻す旅に出る。

*ギタル:『ギタルマン』世界での武器となる楽器。ギタルを上手に演奏するとギタルからエネルギーが発射され、敵を倒せる。



(C)326/KOEI Co.,Ltd
無断転載は禁止します

326氏による『ギタルマン』イメージイラスト

プレイヤーは戦闘時に音楽に合わせてコントローラーボタンを操作し、ギタルを演奏していく。演奏がうまく決まると敵にダメージを与えられる。ユーザーの演奏のでき具合によって音楽がリアルタイムに変化し、さまざまな音楽を演奏できるという。ゲーム画面は2Dと3Dを混在させ、戦闘画面は326氏のキャラクターが3D化され、バトルを行なうという。

上記のストーリーモードのほかに、対戦モードも用意されている。対戦モードでは、既存の格闘ゲームのように、ゲームに登場するキャラクターを使って対戦が行なえる。また、2人でハーモニー演奏を行なう“協力プレイ”で相手に大ダメージを与えることも可能で、2人対2人で最大4人までが同時にプレイできる。

同社は、ウェブサイト“ギタルマン オフィシャルサイト”を今秋にオープンし、ギタルマンの情報や、ユーザーが参加できるウェブ上のイベント、ゲームなどを提供する。

さらに、iモード用のコンテンツとして、ギタルマンのキャラクターが住む世界にユーザーがアクセスし、おしゃべりをして新しいキャラクターを集めるゲームを今秋に配信するという。集めたキャラクターの画像は、待ち受け画面に設定したり、メールに添付して送信することが可能。

そのほか、関連製品として、ギタルマンの設定資料集や攻略本の刊行、グッズの発売も予定しているという。また、ギタルマンの音楽を収録したCDをゲームに先駆けて発売するとしている。

発表会場に326氏登場

発表会場に登場した同社代表取締役社長の襟川恵子氏は、「従来当社のゲーム開発はソフトウェア事業部が行なってきたが、今回のタイトルは、音楽CDやゲーム攻略本、OVAといった事業を行なっているメディア事業部が開発している」

同社代表取締役社長の襟川恵子氏
同社代表取締役社長の襟川恵子氏



「10年前にコーエーは『バンドくん』というマウス操作で音楽演奏を楽しめる音楽ゲームソフトを作ったが、当時3万円したMIDI音源ボードが必要だったため売れなかった。その後プレイステーションで音楽ゲームがブレイクした。しかし、コーエーはプレイステーションに後発で参入したため、慎重にならざるを得なかったのだが、メディア事業部が持ってきた企画を見てすぐにゴーサインを出した」

「326さんの描くキャラクターからは音楽が聞こえてくるし、心にしみる詩を書かれる。幸運なことに326さんが当社のゲーム『信長の野望』の大ファンだということで、話はとんとん拍子に進んだ。21世紀の幕開けにふさわしいエンターテインメントソフトにしたい」と語った。

また、開発を行なう同社メディア事業部長の小牧克己氏は、ゲーム事業概要について「ゲーム離れが進んでいると言われているが、その原因のひとつとして、作り手がマニアックになり、ユーザーを選んでしまっていることが挙げられるのではないか。今回のタイトルの第1目標は、ゲームをやる人、やらない人など幅広い層に興味を持って楽しんでもらうこと。ユーザーに広くアピールするために326さんに協力してもらった」

同社メディア事業部長の小牧克己氏
同社メディア事業部長の小牧克己氏



「ゲームだけではなく、iモードコンテンツや音楽CD、ウェブサイトなども用意し、それぞれが単体で楽しめるようにしたい。ウェブサイトにはファンがゲームに参加できるイベントを用意する。ネットワークとゲームの連携も視野に入れていきたい」としている。

発表会場には、初めてゲームのキャラクターデザインを担当したという326氏も登場。ギタルマンプロジェクトチームディレクターの下村幸生氏とともにキャラクターの説明を行なった。

「足元のお悪い中、ありがとうございます」と登場した326氏。東京ビッグサイトで開催中のイベント“ゆめテク”のキヤノンブースでも326氏のキャラクターが活躍している。8月6日にそのキヤノンブースでトークショーがあるとのこと
「足元のお悪い中、ありがとうございます」と登場した326氏。東京ビッグサイトで開催中のイベント“ゆめテク”のキヤノンブースでも326氏のキャラクターが活躍している。8月6日にそのキヤノンブースでトークショーがあるとのこと





(C)326/KOEI Co.,Ltd
無断転載は禁止します

U-1。326氏「男前ですねー(笑)。ゲームはやっぱり学校でも目立たないようなタイプが主人公じゃないとね」



(C)326/KOEI Co.,Ltd
無断転載は禁止します

変身した戦闘時モードのU-1。326氏「もはや別人ですね(笑)。本当にU-1なの? という感じですが(笑)。ヒーローというのはこういうものさ、という感じで描きました。戦闘時に現在自分が優勢かどうかをヘルメットで把握できれば」

(C)326/KOEI Co.,Ltd 無断転載は禁止します
(C)326/KOEI Co.,Ltd 無断転載は禁止します



楽器武器のギタル。326氏「僕はギターに詳しくないので、単純に子供が見て欲しいだろうと思うものを描きました。これをおもちゃにして売ったりとかね(笑)」 U-1の愛犬で、戦闘でも活躍する“プーマ”の説明時には、プーマの声を担当する声優の岩田光央(同社のゲーム『アンジェリーク』のゼフェル役でおなじみ)氏も登場。

プーマの声を担当する声優の岩田光央氏プーマの声を担当する声優の岩田光央氏



(C)326/KOEI Co.,Ltd
無断転載は禁止します

通常時のプーマ(左)と戦闘時のプーマ(右)。岩田氏「プーマの資料を見たときに「かわいいー」と思って、次の資料を見たら戦闘バージョンで「うおっ!」って(笑)。(プーマはバッグにもなるという設定を聞き)バッグ役は初めてですねー。タンスのひき出し役(TV番組『おはスタ』のあけお役のこと)はやってるんですけど(笑)。まだ資料をもらったばかりなので、これからスタッフの皆さんとディスカッションして、いい着地点をみつけられたらと思っています」

メールを交換しあう仲という326氏(写真左)と岩田光央氏(写真中央)。写真右はタレントさんではなくてギタルマンプロジェクトチームディレクター下村幸生氏
メールを交換しあう仲という326氏(写真左)と岩田光央氏(写真中央)。写真右はタレントさんではなくてギタルマンプロジェクトチームディレクター下村幸生氏



左から、ギタルマンプロジェクトチームの真保安一郎プロデューサー、下村ディレクター、326氏、岩田氏、襟川氏、小牧氏
左から、ギタルマンプロジェクトチームの真保安一郎プロデューサー、下村ディレクター、326氏、岩田氏、襟川氏、小牧氏

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン