このページの本文へ

サン、企業向け大容量ディスクアレーを発表――シェア拡大へストレージ営業本部を新設

2000年07月10日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

サン・マイクロシステムズ(株)は10日、企業向け大容量ストレージの新製品を発表した。ディスクアレー装置『Sun StorEdge T3』で、最大容量327.6GBの『Workgroup Array』と、Workgroup Arrayを最大8台、最大容量2.6TB(テラバイト)までラックに収納できる『Enterprise Array』の2製品。インターフェースはFibre Channelのみで、SAN(Storage Aria Network)構築に対応する。また同時に、Javaを利用したストレージ管理ソフト開発環境『Jiro Technology 1.0』の無償配布の開始を発表した。

『Sun StorEdge T3 Workgroup Array』(手前)と『同 Enterprise Array』 『Sun StorEdge T3 Workgroup Array』(手前)と『同 Enterprise Array』



『Sun StorEdge T3 Workgroup Array』はHDD9台をRAID(レベル5、8+1)で搭載したディスクアレー製品。HDDは1台当たり18.2GB(3.5インチ、毎分1万回転)タイプと36.4GB(同)タイプを選択でき、最大容量はそれぞれ163.8GB、327.6GB。インターフェースはFibre Channelのほか、管理用に10BASE-Tとシリアルポート各1などを備えた。OSはSolaris 2.6/7/8に対応する。サイズは幅44.5×高さ13.4×奥行き47cm、最大重量は30.4kg。価格は520万円から。

『Sun StorEdge T3 Enterprise Array』はWorkgroup Arrayを複数接続することでさらに大容量化した製品。2台積み重ねて接続したペア構成(最大容量655.2GB)から8台をラックマウントに収納したモデル(同2.62TB)まで用意される。価格は2台構成(327GB)が1371万8000円、8台構成(1.3TB)が3406万5000円などとなっている。

ストレージ管理ソフト開発環境『Jiro Technology 1.0』はJava2をベースにしたもの。マルチベンダー環境で構成されたSANの管理を容易にするソフト開発が可能という。ランタイムとソースコード、SDKで構成され、米国では6月28日に同社サイトからの無償ダウンロードを開始した。

企業における基幹系システムの導入や電子商取引(EC)の普及で、企業向け大容量ストレージ市場はサーバー市場の拡大を上回るとされる。サンもストレージ市場におけるシェア拡大を目指し、7月1日付けでストレージ営業本部を新設。ストレージ製品や管理ソフトの販売にとどまらず、SAN構築コンサルティングを含む総合的なサービスを提供していく方針。T3の初年度販売目標は3000システム、同社ストレージ製品全体で年間1.3PB(ペタバイト)以上の販売を見込んでいる。

サン・マイクロシステムズ社長の菅原敏明氏 サン・マイクロシステムズ社長の菅原敏明氏

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン