“第11回国際文具・紙製品・事務機器展 ISOT2000”(主催・(社)全日本文具協会)が6日、東京ビッグサイトで開幕した。期間は8日までの3日間。国内外のメーカーが集まる文具業界の一大見本市で、今年は22ヵ国・地域から計548社が出展した。万年筆やノートといった伝統的な文房具に加え、オフィスの必需品となったパソコンの操作を快適にするグッズも出品された。またiMacが火を付けた“トランスルーセント”カラーを採用する文具が多数出展されるなど、“デジタル文具”であるパソコンが伝統的な文具にもインパクトを与えているようだ。
![]() | ブラザー工業(株)の『スタンプクリエータープロ SC-2000』。部署名などが入ったオリジナル印鑑を作成できる。多孔性樹脂に赤外線を当てて光の当たったところを溶かし、その後再び固まる際にインクが浸透しなくなる性質を利用した。印章はパソコンでデザインでき、「導入したその日から本格的なスタンプ作成が可能」という |
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理想科学工業(株)は『プリントゴッコデジタル』(右)を参考出品。はがきサイズの原稿をスキャンして3色の版をそれぞれ出力、『プリントゴッコ』にセットして印刷できる。一般のはがき印刷はインクジェットプリンターが主流になったが、プリントゴッコの印刷スピードや色合いの独特な柔らかさも見直されていいのでは |
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住友スリーエム(株)の『プライバシーフィルター』。ディスプレーの光を偏光させて上下左右への光をカット、正面のユーザーのみが画面を見ることができるというもの。「見せてはいけない情報はありませんか?」とあるが、このフィルターを使用している人を見ると逆に画面をのぞきたくなってしまいかねないのが弱点か |
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(株)パイロットのPalm用スタイラスペン。タッチパネル用ペン先の反対側のキャップを外すとボールペンが現われる。Visor用が参考出品されていた |
目を引く“トランスルーセント”カラーの文具
会場では“トランスルーセント”カラーを採用したさまざまな文具が目を引いた。インク残量を示すためもともと透明だった低価格ボールペンはよりカラフルになった上、クリアケースは言うに及ばず、はさみやセロハンテープ台に至るまで、およそあらゆる文具が“iMacカラー”に染め上げられていた。パソコン界でも昨年からトランスルーセントカラー採用が進んでいたが、透明なCPUリテンションキット(マザーボードへの取り付け具)などに比べれば文具の場合ははるかに健全。筆記用具を新調したら(少しは)学校の勉強も楽しくなったように、オフィスのiMacとおそろいのカラーの文具で固めれば作業能率も(少しは)上がるかもしれない。
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ニチバン(株)が出品したセロハンテープの台 |
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トランスルーセント文具ではもっとも気合いが入っていたサンスター文具(株)。“FLAVOR”ブランドで“ブルーベリー”“アイスホワイト”“ストロベリー”“タンジェリン”“ライム”のどこかで聞いた5色をラインナップ。あらゆる小物文具がトランスルーセント化されたブースは壮観だった |
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同じくサンスター文具が出品した目覚ましロボット、というよりロボット風目覚まし時計。セットした時間になるとダンスミュージックが流れて自ら踊り出す。なぜトランスルーセントなのかは謎 |
