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日本HP、グラフィックスアクセラレーター『VISUALIZE-fx』シリーズに上位モデルを追加

2000年07月05日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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日本ヒューレット・パッカード(株)は5日、グラフィックスアクセラレーター『VISUALIZE-fx5/fx10』および『VISUALIZE-fx5 Pro/fx10 Pro』の4製品を発表した。VISUALIZE-fxシリーズは、デザインエンジニア向けワークステーション『HP VISUALIZEパーソナル・ワークステーション』用の製品で、ジオメトリーエンジンにはPA-RISCアーキテクチャーを採用した浮動小数点演算能力ユニットが搭載されている。

『VISUALIZE-fx10』
『VISUALIZE-fx10』



今回発表された4製品は、VISUALIZE-fxシリーズのハイエンド/ミッドレンジに位置する製品。ハイエンドの『fx10/fx10 Pro』は、アニメーションや大規模仮想プロトタイピング、製造シミュレーションでの利用を想定したもので、米Intense3D社の『Wildcat 4110』などが競合製品にあたる。一方、ミッドレンジの『fx5/fx5 Pro』は、大規模なアセンブリーやプロダクトレビュー、解析結果のシミュレーションでの利用を想定したもので、同『Wildcat4000/4105』クラスの製品が競合にあたる。

また4製品は、既に製品化されているエントリーモデル『fx2/4/6』から、エンジン部分のアーキテクチャーに大きな変更が加えられている。ジオメトリーエンジンが3~6基のスケーラブルな構成になったほか、ラスター/テクスチャー/ディスプレーの3つのエンジンがワンチップ化された。フレームバッファーメモリーとテクスチャーメモリーも統合されている。

『VISUALIZE-fx5/fx10』は、Windows NTとWindows 2000 Professional用に設計されたモデルで、OpenGL、GDI、DirectDraw、Direct3Dなどのグラフィックスライブラリーをサポートする。『fx5』が3基、『fx10』が6基のジオメトリーエンジンを搭載し、最大64MBのメモリーはフレームバッファーとテクスチャーで共用する。AGP 2Xに対応した“ホスト・インターフェース・チップ”を搭載し、毎秒400MBのデータ転送が行なえる。最大16384×16384ドットのテクスチャーサイズに対応する。8月中旬にWindows 2000対応版が出荷される見込みだ。

『VISUALIZE-fx5 Pro』
『VISUALIZE-fx5 Pro』



『VISUALIZE-fx5 Pro/fx10 Pro』はHP-UX用に設計されたモデルで、OpenGL、Starbase、PEX、PHIGSをサポートする。『fx5 Pro』が3基、『fx10 Pro』が6基のジオメトリーエンジンを搭載し、最大64MBのメモリーはフレームバッファーとテクスチャーで共用する。データ転送はPCI 4Xに対応した“ホスト・インターフェース・チップ”を介して行なう。最大2048×2048ドットのテクスチャーサイズに対応する。

同社は、受注生産を行なっている『HP VISUALIZEパーソナル・ワークステーション』に同アクセラレーターをそれぞれ搭載したモデルを追加し、7月下旬に出荷を開始する。『VISUALIZE-fx10』を搭載する『HP VISUALIZE パーソナル・ワークステーション X866』で、Pentium III-866MHz、256MB SDRAM、9GB HDD(Ultra160SCSI)という構成を選択した場合、その価格は131万5000円。『VISUALIZE-fx10 Pro』を搭載する『HP VISUALIZE パーソナル・ワークステーション C3600』で、PA-8500MHz、256MB SDRAM、9GB HDD(Ultra2 LVD SCSI)という構成を選択した場合、411万6000円。

同社によれば『C3600』を、CAD/CAM/CGIアプリケーションのベンチマークである“SPEC APC Pro/ENGINEER 2000i”や“APC Unigraphics V15”などを用いてUNIX競合製品とパフォーマンス比較した場合、6項目全てで最高値を記録したという。

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