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松下通信工業、重量100g強と軽量なノートPC用FDDを開発

2000年07月03日 00時00分更新

文● 編集部 小林久

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松下通信工業(株)は、厚さ1/2インチ(12.7mm)の内蔵型FDD『JU-266AXX3』を発表した。

本体にアルミニウムを使用することで100g強の軽量化を実現した『JU-266AXX3』
本体にアルミニウムを使用することで100g強の軽量化を実現した『JU-266AXX3』



本体に従来の鉄板ではなく、アルミニウム素材を用いることで軽量化したのが特徴。重量は107gと内蔵型FDDとしては世界最軽量クラスで、同社従来品と比べ約40パーセントの軽量化を実現した。また、磁気ヘッドとキャリッジを横方向に配置して省スペース化するスクエアー(正方形)タイプのボディーを採用しているため設置面積も小さい。同社では、小型/軽量化に加え、放熱スペースも必要とされるノートPCに最適なドライブとしている。

今回、従来鉄板だったフレームの部分をアルミ化したほか、ほとんどすべての部品を新開発。メカ・モーター部を中心に部品点数を大幅に減らすことで製造コストの削減を図っている
今回、従来鉄板だったフレームの部分をアルミ化したほか、ほとんどすべての部品を新開発。メカ・モーター部を中心に部品点数を大幅に減らすことで製造コストの削減を図っている



JU-266AXX3は、本体フレームやベース、機構部分に従来の鋼鈑ではなくアルミを用いることで軽量化。同時にアルミ板を0.8mm(従来は0.6mm)にまで厚くし、また、本体の穴部を減らすなどして、鉄からアルミに材質を変更することで生じる強度減少を回避した。同時に、衝撃を加えた際の力の移動をシミュレーションし、フレーム部分に適度にやわらかい部分を設けることで、衝撃を吸収する構造を構築。耐衝撃性能を250G(2450m/s2)に高めた。

一方磨耗に関しては、市販品をブレンドした専用の潤滑油を開発することで、摩擦に弱いアルミの短所をカバーした。また、回転部の抵抗が減るため、モーターのトルクを落とすこともでき、それにより、モーターのマグネット部を削り、さらに細かな軽量化を行なうこともできたという。

サイズは幅101.6×奥行き106×高さ12.7mmで、重量は107g。インターフェースは内蔵/IDEタイプのみだが、将来的に外付けUSB対応の製品も投入する予定。サンプル価格は4000円で10月1日のサンプル出荷を予定。

なお、松下通信工業は、1インチ厚のFDDドライブ市場が今後年間1500万台程度の割合で減少する一方で、1/2インチ厚の内蔵型FDDドライブ市場は現状で年間3000万台、2002年までに3500万台と拡大傾向が続くと見ている。同製品の生産に関しては、当初の製造は中国工場で月産50万台のペースで行ない、12月以降はフィリピン工場の月産30万台を追加。2001年度の販売台数800万台を目指す。

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