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MySAP.comのASPサービスが夏秋にかけて、そろそろ始動

2000年06月28日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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SAPジャパン(株)は28日、都内において、“mySAP.comプレス・インフォデー”を開催した。ASPサービスを提供予定のパートナー企業も参加し、それぞれ取り組みや戦略を説明した。各社は価格体系やサービス内容、サービス開始時期がほぼ固めてきており、これまで実像がほとんど見えなかった“mySAP.com”が夏秋からやっと動き出しそうな気配だ。

mySAP.comプレスインフォデーに参加のパートナー各社。同日、一般ユーザー向けのセミナーも開催された
mySAP.comプレスインフォデーに参加のパートナー各社。同日、一般ユーザー向けのセミナーも開催された



SAPジャパンのチャネルビジネス/ASP事業本部で本部長を務める高橋渉氏は、「SAPジャパンのASP事業方針は、mySAP.comのバリューを日本市場に届けるというのが基本的なスタンス。パートナー企業と連携して、伸び盛りのベンチャー企業や新興企業、将来性のある中堅企業に提案したい」と語った。

続けて同氏は、「mySAP.comのASPサービスは、年内に財務管理や経営管理、人事管理などのアプリケーション特化型ASPを予定している。大きなマーケットになるであろう特定の業種に特化したASPも今後展開していく。SAPが強い分野から年内にも何件かを予定している。パートナー企業は、30社、40社と増やすつもりなく、年内に5から10社のASPパートナーとサービス開始を目指していく」と、mySAP.comの展開について説明した。

SAPのチャネルビジネス/ASP事業本部、本部長である高橋渉氏SAPのチャネルビジネス/ASP事業本部、本部長である高橋渉氏



「日本でmySAP.comのASPサービスを利用しているのは現在1社。夏、秋からパートナーがサービスインになる。(ASPサービスが)本格化するのは来年後半からで、来年、再来年に向けてサービスを充実させ、本格的なASP時代に備えていきたい」と述べた。

ASPサービスを予定しているパートナー各社は採算ラインとなるクライアント数について、(株)アイティーコマースが10~20社、さくら情報システム(株)が50社、シー・エス・ジェー(株)が従業員3万人、(株)日立製作所がそれぞれの業種ごとに10社と挙げた。

ASPサービスは、通常のシステム導入よりも大幅な費用が削減できないことには、企業にとってメリットを見い出しにくい。そのため、サービスの料金をなるべく安価に設定する必要がある。サービスを提供する側は、「どこで儲けるかのか言われると量です」(シー・エス・ジェーの米澤実取締役)と語るように、採算を確保したうえで利益を出すためには、多くの顧客に利用してもらう必要がある。ASPが注目を集めているとはいえ、各社ともより一層の営業努力が求められることになるだろう。

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