このページの本文へ

楽しみながらネットを自己表現の場としている女性たちが大集合! “Women's Forum in aoyama”開催(後編)

2000年06月26日 00時00分更新

文● 船木万里

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

女性向けのサイトが一堂に集まったフォーラム“Women's Forum in aoyama”が24日、東京・表参道のスパイラルホールで開催された。会場には若い世代を中心とした女性300人が詰めかけ、まついなつき氏の講演やサイトの内容紹介、ユーザー代表によるセッションやオフ会を楽しんだ。

手作りアクセサリーに「かわいい」の声

後半は、ユーザー代表によるセッション。5人の女性が司会者との対話により、それぞれネット上での活動を語った。

最初に、オンラインでアクセサリーショップを開いている賀村敦子氏が紹介された。賀村氏は、昨年ごろから趣味としてビーズを使ったアクセサリーをつくっていたが、これをネットで売ってみようと思いつき、『Spice』をオープン。アクセサリー販売画面がスクリーンで紹介されると、会場から「かわいい」「安い!」の声が上がった。

オンラインアクセサリーショップを経営する賀村敦子氏オンラインアクセサリーショップを経営する賀村敦子氏



賀村氏はアルバイトも辞め、今はオンラインショップ専業。メールやBBSで丁寧に応対し、質問などにはすぐにレスを返すなど、信頼を得られるよう気を配っている。現在、帽子を髪に留めるためのヘアクリップを特許出願中で、認可が下りればネットで販売する予定。アクセサリーだけではなく、服や小物など、安くてよいものがあれば紹介していきたい、と販売アイテム拡張にも意欲を見せた。

ショップの販売画面。“100円”の表示に「安い!」の声が
ショップの販売画面。“100円”の表示に「安い!」の声が



ネット初のバルーンショップ

菊池伊織氏は、お店や結婚式などの飾り付けに使うバルーンアートと、ピエロなどが披露するマジックバルーン両方の技術をもつバルーンのスペシャリスト。昨年、ネット初のオンラインバルーンショップ『スタジオ・アイ』を開き、バルーンギフトの販売を始めた。

オンラインバルーンショップを経営する菊池伊織氏オンラインバルーンショップを経営する菊池伊織氏



ページ作りに熱中し、3日間で仕上げたページだが、サイトを始めた当初は全くアクセスがなく、半年近く開店休業状態だったという。現在はネット上でコンビニ決済も利用できるようになり、都内に実際のショップも開くなど、順調に事業が拡大している。菊池氏は「顧客はほとんどが女性。利用に不安を感じさせないよう、お客の立場に立って考えながら販売していきたい。今後は“タダでもらうもの”というイメージを打破していける、よい商品を紹介しながら、インターネットならではの利点を生かして全国のバルーンアーティストとネットワークをつくっていきたい」と語った。

通販の“巨匠”登場

村山らむね氏は、自称“通販評論家”。'95年に、女性の見たいサイトを自分でつくろう、と、通信販売を紹介する『らむね的通販生活』を開いた。どういうものがどこで買えるのか、どの通販がいいのか、などを自分の体験に基づいて詳細に紹介。マスコミに取り上げられるようになり、会社員でありながら著書出版や講演などに飛び回る毎日が続いた。

通販評論家として活躍中の村山らむね氏通販評論家として活躍中の村山らむね氏



  出産休暇後、閑職へ回されたことがきっかけで転職。現在はe-Lifeのサイトで通販の“巨匠”としてアドバイスしたり、他の“巨匠”をプロデュースする仕事をしている。村山氏にとって通販のサイト開設は自己表現であり、さらには新しい仕事へと結びつくという大きなチャンスをつかむ機会となった。村山氏は「どうしたら巨匠になれるのかと聞かれますが、よい情報をつかみ、発信したい、自分を高めたいという欲や、ひとつのことに取り組む持続力が重要」と語り、会場の女性にもネットでチャンスをつかんでほしい、と呼びかけた。

ほのぼのした絵は人柄そのもの

そらまめ素材屋』というサイトで素材を提供している柴戸優子氏は「緊張のあまり笑ってしまう」と、終始笑顔で壇上に。柴戸氏はネットに熱中するあまり、それまで勤務していたデザイン事務所からウェブデザインの会社に転職したほど。サイトでは、壁紙やアイコンなど、何百種類もの素材を提供している。“ゆうすけ”というハンドルネームのため男性に間違われ、女性から言い寄られてしまったなど、ちょっと困った笑い話も披露。

ほのぼのした素材集サイトが評判の柴戸優子氏
ほのぼのした素材集サイトが評判の柴戸優子氏



ほのぼのとしたイラストや、ユニークな色の取り合わせの壁紙など、個性的な素材がスクリーンで紹介された。会場からも「かわいい」、「使ってみようかな」という声が聞かれた。素材はもちろん無料で提供。さらにネットでの活躍の場を広げたいと、ページ制作代行サービスもしているとのこと。

誰かの不要品は誰かの必需品?

最後に登場した福島美央氏は、1日何度もネットオークション『BIDDERS』にアクセスする、オークションマニア。今日のいで立ちも全身落札品で、ビーズワークがおしゃれなニットスーツと、今年流行のミュールサンダルが「全部で3000円くらい」。会場からは「えーっ」と驚きの声が上がった。

全身落札商品、というオークションマニアの福島美央氏全身落札商品、というオークションマニアの福島美央氏



福島氏は、実家の母親がネットオークションを楽しむ姿を見て影響を受け、自分もやってみようと最近始めたばかりだが、すっかりハマってしまったという。数あるオークションの中で『BIDDERS』を利用しているのは、登録時の審査が最も厳しいため、詐欺被害などの可能性が少なく安心だから。落札するのも楽しいが、今は出品が中心で、自分では使わない不要品を誰かが必要としてくれていると思うとうれしいし、家の整理にもなり、一石二鳥だという。「要らないものを買ってしまい、後悔することが女性にはよくあると思うので、みなさんもぜひ出品してみてください」と福島氏はネットオークションの楽しさを伝えた。

この後、協賛企業から提供された景品の抽選会となった。1等の“マレーシア4日間の旅”を引き当てたのはなんと、バルーンショップで紹介された菊池伊織氏。「会場のみんなの目が冷たくなった気がする」と言いながらも笑顔で受け取った。その後はオフ会となり、ネット上の友人と実際に話す数少ない機会に、会場は大きな盛り上がりを見せていた。

楽しみながらネットを自己表現の場としている5人の女性に、会場も共感の拍手を送った。左から、賀村敦子氏、司会者、菊池伊織氏、村山らむね氏、柴戸優子氏、福島美央氏
楽しみながらネットを自己表現の場としている5人の女性に、会場も共感の拍手を送った。左から、賀村敦子氏、司会者、菊池伊織氏、村山らむね氏、柴戸優子氏、福島美央氏

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン