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ソーテックとケンウッド、共同でAV機能搭載パソコンなどを開発──今秋には製品を出荷

2000年06月21日 00時00分更新

文● 編集部 小林久

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(株)ソーテックと(株)ケンウッドは、21日、PC/家電分野の新商品開発で協力すると発表した。両社は、今後ソーテックの持つPC、ケンウッドの持つホームオーディオ/カーオーディオ/通信/携帯電話などの分野について相互に情報交換/技術協力を行なう。両社の協業による最初の製品は、2000年秋に出荷される予定。

調印式で固く握手をかわすケンウッド酒井田格代表取締役とソーテック大邊創一代表取締役
調印式で固く握手をかわすケンウッド酒井田格代表取締役とソーテック大邊創一代表取締役



両社の関係は基本的に補完関係で、製品開発に対する商品企画や開発協力、部品の提供といったことが中心。製品ブランドや販売チャネルに関しても、PC関連をソーテック、AV/家電情報機器をケンウッドと明確に線引きし、既存製品+αの効果をお互いの製品に反映させる方針を取る。製品はソーテックから今秋発売されるPCを皮切りとし、2001年初頭にはケンウッドからも市場投入される。

発表会には、ソーテックの大邊創一代表取締役社長、ケンウッドの酒井田格代表取締役社長などが出席。今回の協業に至った背景などについて説明した。

大邊氏は、低価格PCで躍進したソーテックが、最近はAV機能を持つハイエンドPCでも強い影響力を持っているとした上で、「ホームエンターテインメント分野のパソコンを創造したい」とコメント。「(ケンウッドから)マーケティング、技術力、デザイン力を学びたい」と、今回の提携でソーテックが大きなメリットを得られることを強調した。

ソーテックは今回の提携に伴い、社長室直属の部隊を新設。新製品開発のため、ケンウッドの各事業部とミーティングを進めているという。また、大邊氏は、横浜中心に動いている同社のサポート体制がケンウッドとの提携で全国に展開できる可能性も示唆した。

一方、酒井氏は、「PCやコンテンツのメーカーと協業することで、デジタルネットワークで先導的な立場を確保していきたい」と、今後他業種との積極的な提携を進めていくことを確認。同時に「優れたハードが時代を牽引する。魅力あるハードを作ることがメーカーにとって最大の威力」と、ハードの低価格化やデジタルコンテンツ技術の躍進など大きな変革が行なわれている家電分野で、PCとの融合による付加価値の創出が重要であるという姿勢を示した。

なお、今回の提携は基本的に協業のレベルで、資本提携などは行なわれない。将来的な新会社設立に関しても「事業が成功して、大きくなっていくなら将来的には考えられるが、今の時点では話せることはない」(酒井氏)と言及するに留まった。

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