(株)ジェット・オンラインは14日、都内ライブハウスで設立記者会見を行なった。同社は、(株)ノバックのMP3エンコードソフト『MP3
Jet-Audio』関連事業がスピンアウトをして設立されたもので、資本金は3000万円。今後は、Jet-Audio関連製品の企画・販売に加え、音楽レーベル“WakKa
Music”と提携し、CDエクストラを用いた音楽ソフトの製作・販売も展開する。7月には、WakKa
Music契約ミュージシャンの作品を収めた『eCD Wakka Vol.0』および、『eCD』と同じエンジンを用いたCD作成ツールを相次いでリリースする。
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| ジェット・オンラインの代表は、ノバックの代表取締役である中島洋一氏が兼任する |
ジェット・オンラインが手掛ける音楽事業の核となるのは、同社が“eCD”と呼ぶCDエクストラフォーマットの音楽CD-ROM。音楽CD(CD-DA)と、データCD(ISO9660形式)が1枚のCD-ROMになっており、音楽CDとして利用できるほか、MP3形式の音楽やMPEGの動画も楽しめるというもの。パソコン用の再生ビューアーとして、『Jet-Audio
Player』(対応OSはWindows 95/98/NT4.0/2000)も収録する。
eCDによる音楽ソフトの第一弾は、『eCD Wakka Vol.0』というタイトル。WakKa
musicが(株)講談社のWeb現代編集部と共同で開催し、ノバックが協賛したインターネットオーディションプロジェクト“第1回
ネットLIVE選手権”の受賞者Saoriや、WakKa music契約ミュージシャン数名の作品を、音声と動画を交えて収録する予定。7月19日発売予定で、価格は2000円。
 | Saoriこと湯川さおりさん。第1回ネットLIVE選手権でWakKa music賞を受賞した大阪府のバンド『Disa』のボーカリストだ |
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家庭用オーサリングツール『Media de Asso
坊～メディアであそぼう～』は、ビデオクリップや写真データ、音楽データといった素材を元に、フローチャートに沿ってエンハンスCDを製作するというもの。対応する主なファイル形式は、動画ファイルがAVI/MPEG-1/QuickTime、音声ファイルがWave/MP3/MIDI、静止画ファイルがBMP/TIFF/JPEG、およびテキストファイル。CD-Rへの書き込みには、別途CDライティングソフトが必要になる。対応OSはWindows
95/98/NT4.0。7月13日発売予定で、価格は7800円。
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| WakKa Music代表の倉本ひとみ氏。倉本氏自身も音楽活動を行なっており、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメントなど数社からアルバムを発表している |
“第1回 ネットLIVE選手権”は、インターネットからデビューするミュージシャンを発掘するオーディション企画として、インターネットを通じて昨年末まで募集を行なっていたもの。受賞者の作品は現在、Web現代でオンデマンド配信されており、『eCD
Wakka』シリーズでデビューする予定だ。
インターネットを利用した新人発掘プロジェクトは珍しい話ではなく、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメントやヤマハ(株)など大手レコード会社も同様の企画をスタートさせている。
記者会見に出席したWakKa Music代表の倉本ひとみ氏は、ネットLIVE選手権の狙いについて「1つの優れたバンドを発掘するということではない。音の良し悪しを判断をするのは一般の人なのだから、大勢の人に聞いてもらいたいと願うミュージシャンに対して広く窓口を広げたい」と説明した。
同選手権では、音声だけではなく、オンデマンド動画配信やエンハンスドCDを使うことで、ミュージシャンのムービーを積極的に露出させている。倉本氏は、「ライブができるアーティストを積極的に紹介したいですね」とも語っており、インターネットのポプコン*を目指すという。
*“ポピュラーソングコンテスト(ポプコン)”は、ヤマハグループが'69年から'86年まで計32回開催したアマチュアミュージシャンのコンテスト。
中島みゆきや世良公則といったミュージシャンを輩出した
