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モノづくりワールド製造技術総合展“テクノピア2000東京”開催

2000年06月02日 00時00分更新

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5月31日から東京有明の東京ビッグサイトで“製造技術総合展―テクノピア2000東京”が開催されている。このイベントは「モノづくりワールド」をテーマに“金属加工機械展”として始まったもので、今回で35回目。設計や金属加工、ファクトリーオートメーション技術などが展示されている。出展社数は252社、28団体。主催は日刊工業新聞社。

ハードディスクのヘッドをアルミブロックから切り出して加工、研磨する工程。左がブロックで、ディスクの枚数にあわせて加工していく。共栄電工の展示
ハードディスクのヘッドをアルミブロックから切り出して加工、研磨する工程。左がブロックで、ディスクの枚数にあわせて加工していく。共栄電工の展示



微少部品を入れて水流と磁気の効果で研磨&バリ取りを行なう磁気研磨機。プライオリティの展示
微少部品を入れて水流と磁気の効果で研磨&バリ取りを行なう磁気研磨機。プライオリティの展示



会場は“国際金属加工展”と“FA&コンポーネンツフェア”、“CAD/CAM/CAEシステムショー”、“防錆・防食技術コーナー”などにわかれており、それぞれのテーマにあわせた展示が行なわれた。金属加工分野では、精密部品の切り出しや研磨、バリ取りに関する展示が目立った。たとえばハードディスクのヘッドをアルミブロックから切り出したあと、表面を滑らかにするための研磨技術、あるいはバリが出ないように加工するための技術など、微少部品に対応するものが多かった。

メルセデスベンツのF1エンジンを製造しているエンジンビルダーへの納入実績がある森精機の立体加工機。太いシャフト部品を2時間程度で加工することができる
メルセデスベンツのF1エンジンを製造しているエンジンビルダーへの納入実績がある森精機の立体加工機。太いシャフト部品を2時間程度で加工することができる



その森精機のブースに展示されたF1用V10エンジン
その森精機のブースに展示されたF1用V10エンジン



加工機械では大型のNC旋盤から、小型の作業ロボットまでさまざまなタイプが展示された。F1レースのエンジンビルダーへ工作機械を納入している森精機製作所は大型の立体工作機を展示。太いシャフトを数時間で完全加工するデモを行なっていた。こうした工作機械は複数のアームを持ち、内蔵する何十本もの工具を持ち替えながら加工、研磨などを行なっていく。

シチズンはPCカード型のデータロガーを展示。パソコン用周辺機器として販売されているものを転用したものだ
シチズンはPCカード型のデータロガーを展示。パソコン用周辺機器として販売されているものを転用したものだ



ファナックのブースではサッカーボールの置物の加工工程を展示していた。手前から奥へ順番に加工が進んでいく
ファナックのブースではサッカーボールの置物の加工工程を展示していた。手前から奥へ順番に加工が進んでいく



変種変量生産に対応したシステム。組み立て者の間にコンベアを渡し、組み立て方法はディスプレイで指示、それにあわせて部品棚が自動的に開く。NKEの展示
変種変量生産に対応したシステム。組み立て者の間にコンベアを渡し、組み立て方法はディスプレイで指示、それにあわせて部品棚が自動的に開く。NKEの展示



このほか、会場には実装用ロボットや搬送システム、工具、計測機械などさまざまな製品が展示された。また財団法人あさひ中小企業振興財団が取材する“中小企業優秀新技術・新製品賞”に入選した製品を集めたブースもあり、コンクリートのひび割れを画像処理技術で検出するシステムなどが展示されていた。会場にはメーカーのほかにも板橋区や愛知県などの自治体単位の出展もあり、地元の中小企業の技術をアピールするブースも目立った。

多数の自治体がブースを出展。地元産業のアピールに懸命だった
多数の自治体がブースを出展。地元産業のアピールに懸命だった



なおこのイベントは6月3日の土曜日まで開催されている。

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