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NTT、インターネット上の音や映像を高速で探索する技術“学習アクティブ探索法”を開発

2000年06月01日 00時00分更新

文● 編集部

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日本電信電話(株)は5月31日、圧縮・編集したデータを瞬時に探索できる技術“学習アクティブ探索法”を開発したと発表した。これは、インターネット上などに流通している圧縮などにより品質が変化した音や映像データの中から、特定の音や映像を瞬時に探索する技術で、同社が'98年10月に開発した高速探索技術の“時系列アクティブ探索法”を発展させ、新たに学習機能を導入したもの。これを用いることにより24時間分のデータ(インターネット上の30秒の音や映像で約3000件相当)の中から目的とする音や映像を約1秒で探索できるという。



技術的には、蓄積した長時間におよぶ大量の音や映像(蓄積信号)の1件ごとの各時点に対して、順次、目的の音や映像(目的信号)と照合し、目的信号と類似した音や映像がどの蓄積信号のどの時点にあるかを高速に探すものという。

これは、“学習段階”と“探索段階”の2段階で構成される。

学習段階
学習段階



学習段階では、探索の対象とする音や映像の品質の変化のしかたを事前に学習し特徴変換テーブルを作成する。

特徴抽出からヒストグラム作成
特徴抽出からヒストグラム作成



探索段階では、目的信号と蓄積信号の双方から、瞬時瞬時における音や映像の特徴を抽出する“特徴抽出”を行なった後、抽出した特徴から目的信号と蓄積信号の双方のヒストグラムを作成、それを照合することで、検出を行なう。

応用例
応用例



この技術を使用することで、インターネット上の音楽や映像の著作権管理システムや、音で探せる音楽情報検索サービスなど、さまざまな応用が期待できるという。NTTでは、この技術を用いて各種応用システムを開発するとともに、この技術を核として,音、映像、文書などの膨大なメディア情報から興味ある情報を素早く探索する技術の早期商用化を目指すとしている。

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