(株)ニチレイ、(株)NTTデータ、伊藤忠商事(株)の3社は5月31日、都内において、ノンアセット型の“3PL事業”(サードパーティーロジスティクス)を行なう合弁会社を10月に設立すると発表した。社名は未定。
NTTデータの青木利晴社長、ニチレイの手島忠社長、伊藤忠商事の吉野芳夫常務(左から) |
ノンアセット型の3PL事業とは、固定資産を持たずに物流をアウトソーシングで受注するサービスのこと。物流改善の提案や、物流業務の包括受託などを行なう。新会社では、ニチレイが持つ低温物流のノウハウと、NTTデータのIT技術、伊藤忠商事のビジネスネットワークやビジネスインテグレーターのノウハウを持ち寄り、事業を展開するという。
そのほか付加サービスとして、発地、着地、倉庫業者、運送業者などの間で、現在個別に行なわれている問い合わせや指示、確認などの作業を1ヵ所で行なえる“物流業界ポータルサイト”の構築を行ない、業務効率化の支援も行なうという。
NTTデータの青木社長は、「これまでのシステムインテグレーターとしての事業とあわせて、ITパートナーとしての事業を重要な位置付けとしてやっていきたい」と、今回のような共同事業が同社にとって重要な位置を占めるものであると説明した。
「当社は、サブライチェーンマネジメントのシステム構築を担当したいと思っている。将来、合弁会社が新しい事業を展開していくときに、NTTデータの決済やセキュリティーといったサービスプロバイダーとしての能力を提供可能」(同氏)とした。
NTTデータの青木利晴社長 |
新会社は資本金が約5億円で、ニチレイが56パーセント、NTTデータが34パーセント、伊藤忠が10パーセントを出資の予定。当初、ニチレイから約20名、NTTデータから約10名の合計30名程度で事業をスタートし、2、3年後に年間200億円の売上げを目標とするという。