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【関西ミュージアムメッセ Vol.3】ソニー、『3Dバーチャルミュージアム』を出品。画像処理技術を博物館や美術館向けに展開

2000年05月29日 00時00分更新

文● 高松平藏/ジャーナリスト

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24日から27日にかけて大阪・北区の国際会議場(グランキューブ大阪)で行なわれた関西ミュージアムメッセではソニーも出展。『3Dバーチャルミュージアム』と名付けた立体画像を展示した。

“参考出品”という形で展示された立体画像はブリキの玩具や、昨年話題になったロボット犬『アイボ』など。画像は通常のテレビモニターに映しだされ、サングラスのようなゴーグルを付けることで3Dとして見ることができる。現実味のある質感や奥行きが表現できるほか、様々な角度から見ることも可能だ。

同社アミューズメントシステム部の原新史氏は「3Dの現実味ある質感を体験すれば、初めてカラー映像をみたときのような驚きがあるはず」と3D画像のインパクトについて語る。

「3Dのリアリティーに慣れると、2D画像には戻れませんよ」と原新史氏
「3Dのリアリティーに慣れると、2D画像には戻れませんよ」と原新史氏



同社の立体画像技術は'98年から商品化。3D画像の動きと連動する椅子を組み合わせた体感型のシミュレーター*として、テーマパークなどを中心に展開してきたほか、さなぎが蝶になる様子を見ることができるといった、子供向けエデュテイメントソフトなどもこれまでつくっている。

*体感型のシミュレーター:ソニーはこの立体画像技術を使って、全国各地に体感型シミュレーターを設置している。独自開発の『AmuseVisionCAM』と、モーションプログラミングシステムを使って、記録実際の映像、音、モーションを同時に記録。新開発3-Dグラストロンを装着すれば、リアルな3D映像を再現できるもの。今回の展示は、この技術をミュージアム向けに利用しようという試みである。

しかしミュージアム向けの本格的な商品化はこれから。「3Dは使う人が楽しくなるための技術。今回のメッセでほかの出展者の皆さんと用途について、一緒になって考えたい」(同氏)。

また、立体画像の用途はミュージアム向けにとどまらず、福祉や医療など様々な分野に応用できる。同社は3Dのトータルソリューションとして開発を進める考えだ。

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