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【BMC Assurance 2000 Vol.7】「個人的には出荷の時差をゼロに持っていきたいと思う」――アジア太平洋担当副社長のチュア・トク・リン氏にきく

2000年05月26日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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運用管理ソフトなどを出荷している米BMCソフトウェア社は5月21日~26日までの期間、米国・ラスベガスにおいて、プライベートショー“BMC Assurance 2000”を開催している。同社は23日(現地時間)、アジア太平洋地域向けにプレスブリーフィングを開催した。アジア太平洋担当副社長のチュア・トク・リン(Chua Tock Ling)氏にアジア地域に戦略などを聞いた。

アジア太平洋担当副社長のチュア・トク・リン氏
アジア太平洋担当副社長のチュア・トク・リン氏



――アジア太平洋地域向けの戦略があれば教えてください

トク・リン「ITはアジアでもヨーロッパでも似通っています。IT技術に国境はないと思います。そういうことでいえば、マーケティングや営業については、それぞれの地域で違うこともあるかもしれません」

――どのようにASP業者にアプローチしているのでしょうか?

「ASPだけにターゲットを絞っているわけではありません。確かにISP、ASPからの売上は多い。今はハネムーンの時期で、みんながインターネットで騒いでいます。そこの市場にアクティブでありたいと思います」

――ライバル企業はどこになりますか?

「IBM、HP、CA、チボリなどがそうでしょう。わが社はパフォーマンスとアベイラビリティーに絞って事業を展開しています。ハードウェアメーカーは、基本的に自前のプラットフォームしかサポートしません」

――アジア太平洋地域の10社の調印セレモニーには日本と台湾は含まれていませんでした。それらの地域ではBMCの影響力は弱いのでしょうか?

「台湾に参入したのは昨年で、たしかにまだ弱いと言えるでしょう。日本については、保険、金融、自動車などの大手企業の多くがBMCの製品を採用しています。ではなぜ出てこないのかというと、保守的な面があるのでしょう。また今回は準備の時間を十分に与えることができなかったことも問題だったと思います。日本の企業は、決定するまでに時間がかかるのです」

――新しいオフィスの予定はありますか?

「私が東南アジア地域で興味があるのは、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポールだけです。インドネシアは政情の安定が必要でしょう。東南アジア地域には、100を超える顧客企業があります」

――新しい分野に進出することはありますか?

「インターネットの次はワイヤレスでしょう。そしてわが社もそれに対応していくでしょう。プラットフォームがなんであれ、それをサポートしていく姿勢です」

――CEOのマックス・ワトソン氏がたびたびeビジネスはスピードだ、グローバルに展開しなければいけないと言いました。しかしBMCの製品は最初からダブルバイトに対応していません。例えば日本語対応では半年待たねばならず、スピードに対応したくてもできません。BMC自体がスピード、グローバルに対応していないのでないでしょうか?

「その昔、いろいろなコンピューター技術というのはアジア地域を意識していませんでした。ダブルバイトへの対応が遅れているのはそのためです」

「特に売れている製品については、英語版が出てから、現地の言語に対応した製品が出荷するまでの期間を6ヵ月に短縮しました。個人的にはこれをゼロに持っていきたいと思っています。そしてこれは不可能なことではないと思っています。BMCもこれが必要なことであることは認識しています。リリースの時期はほぼ同時になっていくでしょう」

上の件については、事実『PATROL 2000』の次期バージョンでは始めからダブルバイト対応の製品となる予定だという。米国で4月から6月にかけて順次出荷されるPATROL 2000製品群では、インターフェースとインストール、情報収集部分が共通となった。そして次期PATROLではグローバル対応版となるわけだ。

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