運用管理ソフトなどを出荷している米BMCソフトウェア社は5月21日~26日までの期間、米国・ラスベガスにおいて、プライベートショー“BMC
Assurance 2000”を開催している。
BMCソフトウェア(株)の取締役副社長である澤辺正紀氏に、ここラスベガスで日本での同社の戦略などについて、お話を伺った。
eビジネスの主役として売り込む
――“BMC Assurance 2000”は、どのような意図のイベントなのでしょうか?澤辺「Assurace 2000は、グローバルなパートナー、ユーザー、中でもアメリカを意識したものです。BMCのほうもインターネット対応ですとか、サービスレベルアシュアランスをどう展開していくかを紹介する機会になっています。パートナー、ユーザーといっしょにやるというのを、大々的に行なおうというカンファレンスです」
「日本もそうなんですが、BMCという名前自体があまり売れていないんですね。株価で見ますと5番目ぐらいに入るんですけれど、マイクロソフトやオラクルに比べると名前が売れていません」
BMCソフトウェア(株)の澤辺副社長 |
――管理ソフトというどちらかというと裏方のソフトだからでしょうか?
「そうですね。今まで管理ソフトでいうとメインフレームで本当に裏方だったのですが、今こういうウェブの時代になりましてウェブサイト、eビジネスということでは前面に出てきていると思います。縁の下の力持ちから、ビジネス自体をアシュアランスすると形でいこうと。eビジネスでは欠かせないもので、どちらかというと主役ということで売り込んでいこうとしています」
秋には日本版Assurance 2000を開催
――現在日本の社長には、BMCのアジア太平洋担当副社長であるチュア・トク・リン(Chua Tock Ling)氏が就かれていますが、ゆくゆくは澤辺さんが社長になられるのでしょうか?澤辺「まだわかりませんが、一応そういうことでは進んでいます。日本のことに関しては、すでにチュア・トク・リン氏からは、まかせると言われています」
「4月にすこし営業などの組織を変えたんです。チャネルというかパートナーといろいろ企画してイベントなどもやっていこうということで」
――これまで日本でイベントをやるということが、ほとんどなかったように思うのですが?
「今、このAssurance 2000の日本版を秋ぐらいにやろうかと考えています」
――『PATROL 2000』の日本語対応版がちょうど出た頃にということでしょうか?
マーケティング本部ディレクターの久我信之氏「そのタイミングでできたらいいなと思います。また、ここでの話もいくつか持ってこれたらいいなということで企画しています」
新しいマーケットをどっちが先に取るかが勝負
――アジア太平洋地域の10社を集めて調印するというセレモニーが行なわれましたが、日本ではパートナーを増やしていくような対策は何か行なっているのでしょうか?澤辺「もちろん、実際に行なっています。わたしとしてはOracle系のところとやりたいと思って力をいれています。あと、米国で強くて日本で弱いのは、サン・マイクロシステムズ」
――米国と日本でなぜ差が出ているのでしょうか?
久我「販売ルートの問題があります。米国ではサンが直接、販売している。それに対して、日本では間接販売が中心になっている。米国ではサンとプロフェッショナルサービスをいっしょに行なっているのですが、日本では最近やっといっしょにやりましょうということになってきました」
――メインフレームからeビジネスへビジネスが変わってくると、ライバルとなる企業も変わってくるということもあると思うのですが、ライバルとして名前を挙げるとしたらどの企業になりますか?
澤辺「いろいろありますけれど。どこがライバルという前に、BMC自体がまだ手をつけていないので、どこがライバルということはありません。すごいスピードで出来つつあるところを取っていくということですね」
「そういうことでいうと意外とぶつからないのかなという気もします。まあ一言でいいますと、多分CAとかチボリということになるのでしょうけれど。そういうところの戦略自体がまだあまりはっきりと見えてこないのですね。ぶつかるというより、新しいマーケットが次々に出てきていて、そこにどっちが先に主導権を取るかということです」
「また、BMCだけでできることではないので、どこかと組んでということになりますね。パートナーさん、商社、コンピューターメーカーとどうやって手を組むかということです」
「データセンターとももちろん連携します。名前は言えませんが、交渉中のところもあります」
――ありがとうございました