【RealConference2000 Report Vol.1】RealConference2000が開幕!! 新システム『RealSystem』を発表。ゲストにフランシス・フォード・コッポラ監督も登場
2000年05月25日 00時00分更新
米リアルネットワークスのプライベートショーである“RealConference2000”がサンノゼのSan
Jose McEnery Convention Centerで開幕した。
San Jose McEnery Convention Center |
Conference会場(受付前) |
広帯域ユーザーへの対応を強化した『RealSystem 8』
同社の創立者であり、CEOのRob Glaser氏のキーノートスピーチで、新しいメディア配信システムである『RealSystem 8』が発表された。RealSystem 8は新しいストリーミングビデオフォーマットである『RealVideo 8』を使うことによって、ダイヤルアップユーザーからケーブルモデムユーザーまで幅広いターゲットをカバーすることになる。
新システムの発表を行なうRob Glaser氏 |
RealSystem 8は配信サーバーソフトウェアである『RealServer 8』(プレビュー版が提供開始)、映像&音声のエンコーディングソフトウェア『RealProducer
8』(β版が提供開始)、クリップを再生するプレイヤーソフト『RealPlayer
8』(β版が提供開始)から成り立っている。同社はW3Cが策定した業界標準のマークアップ言語であるSMILのサポート、3Dテキストの配信を可能にするなど、システムをアップデートすることにより、機能を強化してきた。
今回は配信メディアの中心であるビデオフォーマットを新しくすることによって、増加している広帯域ユーザーへの対応を強化した。xDSLユーザー(200Kbpsから500Kbps)にはVHSクオリティーのビデオを、ケーブルモデムユーザーには1Mbpsの帯域を使うことによってDVDに近いクオリティーのビデオを配信することができる。
また、RealSystem 8が採用する新しい機能としては
・MP3――“MP3ファイルのストリーミング配信をサポート”
・Flash4 ――“Flash4ファイルフォーマットのサポート”
・HTML――“RealPlayerによるHTMLのサポート”
・iPoint――“Princeton Video Image社の技術iPointのサポート”
・RichFX――“3Dビデオ技術のサポート”
が新たにサポートされており、今回のシステムの発表によって、ビデオ&オーディオによるストリーミング技術をリードしてきた同社がさらに広帯域の世界でも一歩先に出た形となった。
ゲストで登場した映画監督のフランシス・フォード・コッポラ氏 |
コッポラ監督の代表作『地獄の黙示録』から1シーンをフルスクリーンのRealVideoで紹介 |
インターネット対応のラジオやジュークボックスも
また、キーノートでは、以下のようないくつかの新しいデバイスも紹介された。『Kerbango Radio』は、Kerbango社が開発中の、PCを使わないインターネットラジオ。ユーザーは電話回線またはインターネットに接続したネットワークに接続(イーサネットまたはUSB)することによって、インターネットラジオを楽しむことができる。インターネット接続後はディスプレーに表示されるメニューに従って、好きな曲を選べばオーケー。OSは組み込みタイプのLinux、ストリーミングコンテンツの再生はRealPlayerG2が使用されている。同社は6月中に300ドルで製品の出荷を予定している。
PCを使わないインターネットラジオ『Kerbango Radio』 |
『Rio Digital Audio Receiver』は、MP3ポータブルプレイヤー『Rio』で有名なDiamond Multimedia社によるRioの名前が冠されたハードウェアータイプのストリーミング対応ジュークボックス。現在試作品につき詳細は発表されなかったが、RealJukebox互換で、PCからストリーミング配信されるデータを再生することができる。PCとのネットワーク接続に家庭に敷かれている電話ケーブルを使うのも新しい試みだ。
ストリーミング対応ジュークボックス『Rio Digital Audio Receiver』 |