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マイクロソフト、IT向けデザインソフト『Microsoft Visio 2000 Enterprise Edition』と、プロジェクト管理ソフト『Microsoft Project 2000』を発売

2000年05月25日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マイクロソフト(株)は25日、ITプロフェッショナル向けのITデザイン&モデリングソフト『Microsoft Visio 2000 Enterprise Edition』日本語版、およびプロジェクトマネージメントソフト『Microsoft Project 2000』日本語版を7月14日に発売すると発表、都内ホテルで記者発表会を行なった。

『Visio 2000 Enterprise Edition』

Visio 2000 Enterprise Editionは、本年1月7日の米マイクロソフト社による米ビジオ社の買収完了後、発表される初のVisio製品。また、Visioシリーズの『Enterprise Edition』の日本語版リリースは、今回が初めてとなる。

『Visio 2000 Enterprise Edition』
『Visio 2000 Enterprise Edition』



Visio 2000 Enterprise Editionは、ITプロフェッショナルの中でも、ネットワーク管理者やデータベースエンジニアといったエキスパート向けの製品で、Visio 2000シリーズの最上位版。本年2月に発売したITユーザー向け『Visio 2000 Professional Edition』の全機能を搭載するほか、ネットワークの自動探索/作図機能、Windows 2000の“Active Directory”などのディレクトリサービス構造のインポート機能、データベーススキーマ生成機能なども搭載している。

ネットワークを自動探索/自動作図機能は、任意のルーターからネットワーク上のすべてのデバイス、およびデバイス間の論理的な接続を表わすデータベースを自動構築し、IPアドレスやデバイス名などの情報を収集できる。ネットワークの検出範囲を制限することも可能。収集した情報を元に企業内のネットワーク図を自動的に作成できる。ハイパーリンクが設定された複数ページのネットワーク図も作成可能。

実在するネットワーク機器の図形(シェイプ)を1万8000種類以上収録するほか、自動探索機能で取得したネットワーク情報からネットワークレポートを作成できる。レポート形式は、すべてのCiscoデバイスのIOSバージョン情報を表示する“Cisco IOS バージョン”や、選択されたデバイスのクラス別リストを表示する“クラス別デバイス”など20種類が用意されている。

“Microsoft Active Directory”や“Novell Directory Services”などのディレクトリーサービスのデータベースからオブジェクトを取り込んでディレクトリー構造図表を作成できる。オブジェクトのクラスやプロパティーの階層が自動的に表示され、管理ユーザー、グループなどの構造図を生成する。また、オブジェクトをドラッグするだけで、オブジェクトや分岐全体を移動できる。

データベースを設計する際は、データベース生成ウィザードを利用して、モデル図から主要なDBMSのデータベーススキーマを作成できる。モデル図がDBMSの設計標準に準拠しているかどうか確認できるエラーチェック機能も搭載する。

対応OSはWindows 95/98/NT4.0/2000。価格はオープンプライス。推定小売価格は、通常パッケージが13万6000円、アップグレードパッケージが7万8000円、アカデミックパッケージが7万6800円。アップグレード対象製品は、『Visio 2000 Professional Edition』と『Visio 2000 Technical Edition』。

『Microsoft Project 2000』

Project 2000は、プロジェクトの計画と進捗管理を行なえるソフト。ウェブページや電子メール、データベースと連携し、プロジェクトの情報共有や、過去のデータの再利用なども行なえる。

『Microsoft Project 2000』
『Microsoft Project 2000』



それぞれのプロジェクトのタスク状況を連携できる“カスタムフィールド数式”や、タスク状況をグラフィカルに判別できる“グラフィカルインジケータ”、消費財などを表示できる“数量単価型リソース”、複数タスクを1行で表示できる“バーの重ね合わせ”といった機能を搭載する。

また、コラボレーションツール“Microsoft Project Central”が付属する。Project Centralは、“Microsoft Project Central Server”と“Microsoft Project Central Client”の2コンポーネントで構成されている。

プロジェクト管理を行なうユーザー(マネージャー)は、Project 2000を利用して設計したプロジェクト情報をProject Central Serverに登録することで、プロジェクトに関わるメンバーと双方向の情報共有が可能となる。Project Central Serverは、Internet Information Server 4.0以降のインターネットサーバーがインストールされたマシンで利用可能。

一方のProject Central Clientは、プロジェクトに関わるメンバー向けのコンポーネントで、Project Central Clientを利用することで、Project 2000をインストールしていないPC上でも、Project Central Serverにアクセスすることで、ウェブページや電子メール経由でプロジェクトの情報共有が行なえる。利用する場合は、Microsoft Internet Explorer 4.01以降が必要。

対応OSはWindows 95/98/NT4.0/2000。価格はオープンプライス。推定小売価格は、Microsoft Project 2000の通常パッケージが6万7800円、アップグレードパッケージが2万7200円、アカデミックパッケージが1万9800円。Microsoft Project Centralのライセンス価格が2万3600円。アップグレード対象製品は、『Microsoft Project for Windows 95』と『Microsoft Project 98』。

これまでのOfficeファミリーで弱かった部分を補完するツール

発表会場で、同社製品マーケティング本部本部長の瀬戸口靜美氏氏は、Visio 2000とProject 2000のOfficeファミリーにおける位置付けについて説明した。同氏は、「Visio 2000は、ビジネスにおけるビジュアルランゲージツール。図形というOfficeツール群で弱かった部分を補完するひとつの柱となる製品。ITプロフェッショナルの業務と、部門間のコミュニケーションを支援するビジュアルツールとして位置付けている。従来よりVisioは顧客満足度が高い製品であるため、この辺りも期待している」

「Project 2000は、業務プロセス管理を行なうプロジェクトマネージメントツール。われわれは今後企業で、ビジネスに必要な3大要素“時間”“資源”“スコープ/品質”を統合管理するためのプロジェクトマネージメントがさらに重要視されると考えており、Project 2000はその中心的役割を担うものとして位置付けている。Projectは、個人の生産性を上げるツールから、ウェブと連携し企業の生産性を上げるツールへ進化した」としている。

左から、同社製品マーケティング本部本部長の瀬戸口靜美氏、取締役の東貴彦氏、製品マーケティング本部オフィス製品マーケティンググループマネージャーの横井伸好氏。東氏は、発表会の冒頭に「今回の2製品は、主に企業の中で個人の生産性を支援するツールで、これまでのOfficeツールではできなかったことを補完するもの」と挨拶。買収が完了したビジオ社との会社統合については「国内においても、ビジオのほとんどの社員が5月1日付けでマイクロソフトに合流した」とコメントした
左から、同社製品マーケティング本部本部長の瀬戸口靜美氏、取締役の東貴彦氏、製品マーケティング本部オフィス製品マーケティンググループマネージャーの横井伸好氏。東氏は、発表会の冒頭に「今回の2製品は、主に企業の中で個人の生産性を支援するツールで、これまでのOfficeツールではできなかったことを補完するもの」と挨拶。買収が完了したビジオ社との会社統合については「国内においても、ビジオのほとんどの社員が5月1日付けでマイクロソフトに合流した」とコメントした

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