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米SGIが、Linuxにも対応した次世代ワークステーションと新グラフィックスシステムを発表

2000年05月16日 00時00分更新

文● 編集部

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米SGI社は15日(現地時間)、インテルプロセッサーを搭載したグラフィックスワークステーション“ビジュアル・ワークステーション”の新製品として、『Silicon Graphics 230』、『同 330』、『同 550』の3製品を発表、ならびに同製品に搭載する新グラフィックスサブシステム『SGI VPro graphics』を発表した。

『Silicon Graphics 230/330/550』

今回発表した3製品は、『Silicon Graphics 320/540』の後継機種に位置づけられる。プロセッサーにはPentium IIIあるいはPentium III Xeonを搭載し、FSBは133MHz対応。メインメモリーは最大2GBまで、HDDは90GBまで内蔵可能となっている。PCI、PS/2、USBインターフェースを搭載する。大きく変わったのはグラフィックまわりで、従来機種で採用されていた独自開発のCobaltグラフィックスチップセットから、AGP Pro 4xに対応した『SGI VPro graphics』と呼ばれるグラフィックスサブシステムに変更になった。対応OSにLinuxが加わり、Windows NT4.0およびRed Hat Linux 6.1での動作が保証されている。

『Silicon Graphics 230』
『Silicon Graphics 230』



Linuxのサポートなどにより、同社が新たな用途として想定しているのは、ASIC(特定用途向けIC)の設計を始めとするEDA(Electronic Design Automation)の分野という。製品の価格は、Silicon Graphics 230が2725ドル(約29万7000円)からで、即日出荷されている。330と550は第2四半期中の出荷開始を予定している。

SGI VPro graphics

新しいグラフィックスサブシステムとして採用された『SGI VPro graphics』は、米NVIDIA社とSGIが締結した戦略的提携をもとに開発されたもので、Windows NT、Linux、およびSGIのUNIX OSであるIRIXに対応する。最大の特徴は、OpenGL 1.2のコアとなる機能を1個のICチップに集積した“OpenGL on a Chip”の採用で、OpenGLの処理をハードウェアで高速化する。VProは2製品が予定されており、Windows NTとLinuxに対応した最初の製品は同日出荷を開始。さらに安定性を高めたIRIX対応版については第2四半期中に発表するという。処理性能は、ジオメトリ演算で、毎秒1700万トライアングル、毎秒5億4000万ピクセルとなっている。

なお、日本SGI(株)は、これらの新製品について、来週前半に記者発表を予定している。

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