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【LinuxWorld Expo/Tokyo 2000レポート Vol.5】ノーザンライツコンピュータ、レッドハットとドットヒルシステムズの2社と提携――基幹系システムへのLinux浸透目指す

2000年05月11日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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“LinuxWorld Expo/Tokyo 2000”初日の11日、Linuxサーバー開発・販売のノーザンライツコンピュータ(株)は、レッドハット(株)と提携し、同社製サーバーの標準OSとしてRed Hat Linuxを採用すると発表した。また同社はストレージシステムベンダーのドットヒルシステムズ(株)との提携も発表。LinuxをベースとしたSAN(Storage Area Network)構築を共同で手掛けていくという。ノーザンライツでは「Linuxはエンタープライズ用途に十分対応できる」として、未開拓だった企業の基幹業務システム向けに製品を売り込んでいく。

 左から、ノーザンライツコンピュータ社長の喜多伸夫氏、同社商品開発&ソリューション部マネージャーの野口隆弘氏、レッドハット社長の平野正信氏、ドットヒルシステムズ副社長の立花正毅氏
左から、ノーザンライツコンピュータ社長の喜多伸夫氏、同社商品開発&ソリューション部マネージャーの野口隆弘氏、レッドハット社長の平野正信氏、ドットヒルシステムズ副社長の立花正毅氏



レッドハットとの提携では、同社のLinuxサーバーに標準搭載するサーバー用ディストリビューションとしてRed Hat Linuxを採用する。同社はこれまで複数のディストリビューションを用意して顧客の要望に応えてきたが、「出荷するのは大半がレッドハットだった」(同社社長の喜多伸夫氏)という。そのため「顧客の求めるe-Businessに耐えうるOSとして、レッドハット製品が最適だと判断した」(喜多氏)。今後はレッドハット製OSと同社製サーバーを組み合わせたシステム販売を促進していく考えだ。

ドットヒルシステムズとの提携は、OSにLinuxを採用したSAN構築を共同で進めていくというもの。ドットヒルシステムズはストレージ装置やFibre ChannelスイッチといったSAN用ハードウェアに加え、Linux対応のSAN管理ソフト『SANnet on Linux』を販売している。ドットヒル側はこれらハードとソフトを提供し、ノーザンライツはSAN用のLinuxサーバーとシステム全体の構築を担当する。初年度の売上は3億円を見込んでいる。

SANを必要とするような企業の基幹業務系ではUNIXやWindows NTベースのシステムが主流で、Linuxの採用は進んでいない。ノーザンライツコンピュータ社長の喜多氏は、「エンタープライズ向けシステムはLinuxでもはや十分に対応できる。SANシステム構築もすでにある企業から受注した」と自信を見せ、基幹業務システムへのLinux浸透に力を入れていく方針だ。

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