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松下電器がSDメモリーカード対応のオーディオプレーヤーを発表

2000年05月09日 00時00分更新

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松下電器産業(株)は9日、『SDメモリーカード』に対応したオーディオプレーヤーと関連製品の発表会を都内で行なった。

この日発表されたのは、携帯オーディオプレーヤーの『SV-SD70』と『SV-SD01』の2機種と、PCでアクセスするための『USBリーダーライター』と『PCカードアダプター』、そして64MBと32MBのSDメモリーカード本体など。

コンパクトな携帯プレーヤー『SV-SD70』。幅48×奥行き15×高さ46mmというサイズ。中央部分が12×2行の文字表示部。その上にも1行分の情報表示部がある。単4電池は上の筒状の部分に格納する
コンパクトな携帯プレーヤー『SV-SD70』。幅48×奥行き15×高さ46mmというサイズ。中央部分が12×2行の文字表示部。その上にも1行分の情報表示部がある。単4電池は上の筒状の部分に格納する



SDメモリーカードは、同社と(株)東芝、米サンディスクの3社が共同で開発したシリコンメモリーカード規格で、切手大のマルチメディアカード(MMC)をベースに形状を改良、書き込み禁止スイッチを設けたうえ、SDMI(Secure Digital Music Initiative:デジタル配信における著作権保護技術の開発・普及を推進する集まり)準拠のセキュリティー機能を標準で備えたもの。音楽だけでなくPCのプログラムや映像データなどにも対応、広くデジタル家電への搭載を狙っている。採用に賛同した約90社が“SDアソシエーション”に参加している。言うまでもなくソニーの『メモリースティック』に対抗する存在だが、昨年秋の発表以来ようやく製品が登場、本格的にSDメモリーカード市場が立ち上がることになる。

SDメモリーカードスロットは本体右側にある
SDメモリーカードスロットは本体右側にある



付属のリストバンドに装着したところ。時刻表示もできる
付属のリストバンドに装着したところ。時刻表示もできる



同梱されるリストバンドの色はブルーだが、発売と同時に6色のバリエーションが当たるキャンペーンが実施される
同梱されるリストバンドの色はブルーだが、発売と同時に6色のバリエーションが当たるキャンペーンが実施される



『SV-SD70』は幅48×奥行き15×高さ46mm/55g(電池込み)のコンパクトな携帯プレーヤー。通常とは逆の白と黒を反転させた液晶パネルを搭載し、12×2行の文字表示機能を備える。バッテリーは単4電池1本で約4時間の駆動が可能。プレーヤー本体は付属のストラップで首からさげたりリストバンドで腕時計風にと、2ウェイで身につけるスタイルだ。音楽データフォーマットは、MPEG-2のオーディオ圧縮規格の1つであるAAC(Advanced Audio Coding)を採用。付属ソフトによってPC上で変換、同じく同梱されるUSBリーダーライターでメモリーカードに書き込むことになる。なお、現時点ではAACに対応した音楽配信は行なわれていないが、発表会では「現時点でははっきりとしたことは言えない」としながらも、何らかの動きがあることを示唆していた。64MBのSDメモリーカードを使った場合、ビットレート128kbpsの高音質モードで約64分、長時間モードの64kbpsで129分の記録が可能だ。価格は4万9800円。製品には本体とケース、ヘッドフォン、64MBのSDメモリーカード、リストバンド、ネックストラップ、USBリーダーライター、ソフトウェアがパッケージされる。発売は6月30日だ。

オーディオプレーヤー両機種に同梱されるUSBリーダーライター。単体でも発売される
オーディオプレーヤー両機種に同梱されるUSBリーダーライター。単体でも発売される



一方の『SV-SD01』はヘッドフォン一体型のプレーヤー。文字表示機能と時計機能が省略された以外は『SV-SD70』と基本仕様は同じで、こちらも単4電池1本で動作する。重さは電池込みで104g。折り曲げてコンパクトに畳むことができる。こちらの価格も4万9800円。本体とケース、64MBのSDメモリーカード、USBリーダーライター、ソフトウェアがパッケージされる。発売は7月10日からだ。ソフトウェアはいずれもWindows版。Macintosh版の予定は検討中とのことだ。

ヘッドフォン一体型プレーヤー『SV-SD01』。電池込みの重さは104g
ヘッドフォン一体型プレーヤー『SV-SD01』。電池込みの重さは104g





頭が当たる部分とこめかみのあたりで折り畳めるようになっている。右側に曲順を表示する液晶パネルとSDメモリーカードのスロットがあり、写真の下側から出し入れる
頭が当たる部分とこめかみのあたりで折り畳めるようになっている。右側に曲順を表示する液晶パネルとSDメモリーカードのスロットがあり、写真の下側から出し入れる



同時にSDメモリーカードの販売開始も発表された。64MBのカードは2万2000円、32MBは1万3500円で6月30日に発売される。また、オーディオプレーヤーに同梱されるUSBリーダーライターの単品発売、PCカードアダプターの発売も合わせて発表された。これらはSDメモリーカードのほか、既存のマルチメディアカードも使うことができる。価格はいずれもオープン。現行の同類製品よりも若干高めになる模様だ。



会場には夏に発売予定のSDメモリーカード対応の電子メール端末と、SDメモリーカード対応(ドライバーがプリインストールされる)のWill PCも展示された。同社製PCに関しては将来的にはダイレクトスロットの装備も検討されている
会場には夏に発売予定のSDメモリーカード対応の電子メール端末と、SDメモリーカード対応(ドライバーがプリインストールされる)のWill PCも展示された。同社製PCに関しては将来的にはダイレクトスロットの装備も検討されている



会見では来年から1年ごとに256MB、512MB、1GB版のSDメモリーカードの投入を表明、同時に来年には転送速度を現在の毎秒2MBから10MBへ上げる計画も披露された。それにより、今後ムービーカメラなどの動画への対応も図られる模様だ。

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