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【INTERVIEW】「ユーザーがさまざまな形で『Virtual PC』を利用してくれるのはうれしい」--米ConnectixのKurt Schmucker氏

2000年05月01日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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米Connectix社は4月25日(現地時間)、日本市場への『Virtual PC』Windows 2000版の出荷を発表した。今回の日本語版発表に伴い、同社のVirtual PCプロダクトマーケティングマネージャーのKurt Schmucker(カート・シューマッカ)氏が来日、ascii24では同氏にインタビューを行なった。

中央がKurt Schmucker氏。左はシニアセールスエンジニアのZack Uribe(ザック・ユーリビ)、右は日本語ローカライズを担当したエンジニアのPaul Despe(ポール・デスピ)氏
中央がKurt Schmucker氏。左はシニアセールスエンジニアのZack Uribe(ザック・ユーリビ)、右は日本語ローカライズを担当したエンジニアのPaul Despe(ポール・デスピ)氏



『Virtual PC 3.0 日本語版 With Windows 2000』パッケージ『Virtual PC 3.0 日本語版 With Windows 2000』パッケージ



人気の秘密はMacintosh版がリリースされていないソフトを利用できること

--Virtual PCは多くのMacitoshユーザーに利用されていますね。

「Virtual PCが最も多く利用されるケースというのは、Macintoshマシン上で、Macintosh版のないアプリケーションソフトをWindows上で利用する、というものです。例えば『Microsoft Access』。これはMacintoshバージョンはありませんので、Windowsバージョンを利用するしかない。そこでVirtual PCを使って、Macitosh上でWindowsを起動することでAccessを利用できる。これがVirtual PCの人気のいちばんの理由です」

「われわれは、常にWindowsとMacintoshをスムーズに使えるようにしたいと考えています。Macintosh上のテキスト文書をコピーして、Windowsのテキストエディターにペーストしたり、OS間でのファイルコピー/移動も、ドラッグ&ドロップで行なえます。OSが異なりますので、文字コードなどに若干の違いが出てしまい、特殊コードはうまく表示できない場合もありますが、ファイルのすべての情報は転送されるようになっています」

「また、USBをサポートしています。Windows 2000のUSBサポートに不安があったとしても、Virtual PCを利用すれば、USBマウスなどUSB対応の周辺機器が正しく動作しますので、ユーザーは安心して利用できるでしょう」

--Macintosh上でWindowsを動かすのですから、Windowsマシン上で動かすよりもスピードは落ちますね

「確かに、Windowsマシンでダイレクトに動かすよりもスピードは遅くなりますが、そのパーセンテージはアプリケーションによって異なります。さほど変わらないものもありますが、かなり遅くなってしまうものも存在します。ですが、多少遅くなるだけで、ソフト自体はWindowsマシンとまったく同様に動作します」

--英語版と日本語版とに機能の違いはありますか

「メニュー表示が日本語になっていること以外、機能はすべて同じです。ですから、英語版のVirtual PCを使って、日本語版のWindowsを操作しても問題はありません。ただ、フォントのデータ量が、英語をはじめとする他の言語に比べて、たいへん多いのです。英語版、ドイツ語版、フランス語版などすべて、プログラムはCD-ROM1枚に収録されているのですが、日本語版だけはCD-ROM2枚組みになってしまいました(笑)。日本語版と英語版とのもっとも大きな違いは、このCD-ROMの枚数ですね」

ユーザーはいろいろな使いかたをしてくれる

--ユーザーからの要望はの手元に届くそうですが、どういったニーズが多いのですか?

「やはりソフトのパフォーマンスの向上ですね。これは、アップル社と相談しながら鋭意努力しています。それから、最近はDVDをサポートしてほしいという要望が多いです」

--他OSのサポートについてはどうですか

「BeOSなど、Virtual PCが正式にサポートしていないOSを、ユーザーが勝手に利用しているようですね。でも“ちゃんと動いているよ”とユーザーが報告してくれるのです(笑)。会社としてはサポート外なのですが、ユーザーがさまざまな形でVirtual PCを利用してくれているのはうれしいことですね」

「われわれは常にユーザーの要望を取り入れ、製品に反映させています。あるときも、イベント会場で「この機能はサポートしない」というような声明を発表したところ、ユーザーから“ぜひサポートしてほしい”という要望が多数寄せられたので、サポートを復活させました。このようなわれわれのフレキシブルな対応は、ユーザーのためになることだと信じています」

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