富士通(株)は28日、'99年度(1999年4月~2000年3月)の連結決算を発表した。売上高は5兆2551億円で前年度0.2%増と横ばいだが、純利益は427億円となり前期の136億円の赤字から黒字に復帰する見通し。
決算短信を読み上げる高谷卓専務取締役(中央)。連結子会社数は493社、持分法適用会社数は25社 |
Y2Kや不況の影響で企業がIT関連投資を控えたことなどにより、メインフレームの売上高が減少した。その一方で、携帯電話やデジタルAV機器の需要からフラッシュメモリーやロジックICの売上が大幅に増加し、電子デバイス部門が前年比12%増の売上高を記録した。
2000年度の業績見通しについて、高付加価値半導体は引き続き好調に推移し、さらに下期中心にIT関連投資が回復すると見込んでおり、売上高は5兆7500億円、純利益は1000億円になるとした。「富士通は過去3年間、業績を下方修正した実績があるが、ここで出している数字はキチンと達成する」と、専務取締役の高谷卓氏は語った。
なお、'99年度の単独決算について、売上高は3兆2512億円で前年度1.9%増、純利益は136億円(前期は215億円の赤字)と、連結決算同様、黒字に復帰する見通し。