(株)コーエーは、Windows対応の新作ゲームとして、リアルタイムネットワークRPG『アプサラス(APSARAS)』を今秋発売すると発表、本日同社内で記者発表会を行なった。
オリエンタルムード漂うファンタジーRPG
アプサラスは、オリエンタルな雰囲気の漂うファンタジー世界“セレスティア”を舞台にしたリアルタイムネットワークRPG。プレイヤーは、モンスターの徘徊する荒廃したセレスティアを元の平和な世界に戻すために別世界から召還された勇者としてゲームに参加する。『アプサラス』ゲーム画面。ちなみにアプサライスの語源はインド神話の天女の意味で、同ゲームでは龍の巫女のことを指す。従来のファンタジーの世界に、インドやイスラムといったオリエンタルな雰囲気を取り入れ、BGMにも、シタール(インド)やタイゴング(タイ)、ドラ(中国)といった楽器の音色を取り入れている。画面右側は装備ウインドーで、キャラクターのパラメーターや装備している武器や防具、術などを確認できる |
森、砂漠、沼、火山、神殿といった5つのダンジョンが用意されており、プレイヤーはこれらのダンジョンをクリアしながらゲームを進めていく。各ダンジョンは自動生成式で、訪れるたびにマップが異なる仕組みとなっている。
プレイヤーが選択できる勇者は、剣士、盗賊、龍術師、龍神官の4キャラクター。それぞれのキャラクターに地、水、火、風といった属性を設定できる。属性によって相性があるため、相性の悪い敵とは戦闘が不利になる。その場合は、異なる属性のプレイヤーと協力して戦う必要がある。
キャラクターデザインは末弥純氏。同氏は「目新しい気持ちで仕事ができた。ネットワークゲームは今いちばんハマっているので、実際にゲームできる日が楽しみ」とコメントを寄せている |
パーティーを組んでダンジョンをクリア
シングルプレイモード、LANプレイモード、インターネットプレイモードの3モードが用意されており、シングルプレイモードとLANプレイモードの場合は、ユーザーのローカルHDDにキャラクターデータが保存される。インターネットプレイモードでは、コーエーの専用サーバー上にキャラクターデータが保存される仕組みとなっている。ネットワークプレイ(LANプレイモードとインターネットプレイモード)では、ゲーム開始時にロビーサーバー上で仲間を募ってパーティーを組む。パーティーの最大構成人数は8人で、さまざまな属性のキャラクターによるパーティー編成を行なったほうが有利に戦闘を進められる。
各ダンジョンのボスを倒すとステージクリアとなるが、クリアまでの制限時間が設定されており、時間切れになると死神が画面に登場して全キャラクターが死亡してしまう。ダンジョン中はセーブが不可能なため、1度ダンジョンに入ると、クリアするか、途中であきらめるかしかできない。中断した場合はアイテムなどは手に入らない。1ステージは5~7分でクリアできるレベルの内容となっており、ダンジョン全体は5~8ステージで構成されている。
プレイヤー同士はチャットでコミュニケーション可能
パーティーの人数に応じて“パーティーライフ(PL)”が与えられ、パーティーの仲間が死んだ場合は、PLを1つ減らすことで仲間を蘇生できる。ステージクリア時にPLが多いほど、貴重なアイテムを入手できる。ダンジョンで入手できるアイテムは、武器や防具、“極意書”などがあり、合成/強化することで次の冒険に利用できる。極意書は、装備すると、同ゲームでの魔法といえる“龍術”や特殊能力を利用できるようになる。ロビーサーバー上でプレイヤー同士がアイテムの交換を行なうことも可能。同ゲームではマジックポイントは存在せず、龍術を唱える際はキャラクターの生命力を使用する。生命力は、時間の経過と共に徐々に回復する仕組み。
このゲームの魔法に相当する“龍術”のひとつである“撃”を唱えた画面。グラフィックの“アルファブレンディング(半透明処理)”技術により、霧や水の中ではキャラクターの足元が消えるといった表現が可能となっている |
プレイヤー同士のコミュニケーションはチャットで行なう。メッセージを入力すると、プレイヤーが操作しているキャラクターの頭上にそのメッセージが表示される。キャラクター同士が離れ離れになる場合は、メッセージを“置き手紙”としてマップ上に残しておける。さらに、テレパシーの極意書“遠話術”を使用すると、全プレイヤーの画面左下にチャットのメッセージを表示できる。
チャット画面。画面中央に他プレイヤーからの“置き手紙”がある |
モンスターは50種類以上が登場。すべてのモンスターにアニメーション処理がなされている |
同ゲームの対応OSはWindows 95/98/2000/NT4.0。今秋発売で、価格は8800円。目標販売本数は国内で10万本、海外で20万本という。
「今後のリリースタイトルはすべてインターネット対応に」と襟川会長
発表会の席上で挨拶した同社代表取締役会長の襟川陽一氏は、同社のインターネット戦略について、「今後リリースするタイトルはすべてインターネット対応にする。対戦型ゲームやサーバー型ゲーム、対戦型とサーバー型を組み合わせたゲームなど、インターネット対応ゲームのラインナップを多様化し、ゲームジャンルもSLG、RPG、アクションなど拡充していく」
「2000年4月以降では、すべてのPCゲームと家庭用ゲーム機タイトルの一部に、何らかの形でインターネットに関与する機能を搭載し、2001年4月以降は、PCゲームがすべてインターネット上でのプレイが可能になる。2002年4月以降は、家庭用ゲーム機タイトルを含めたすべてのゲームをインターネット対応にする。ただし、1人プレイができる要素も入れていく」
「また、当社のゲームコミュニティーサイト“GAMECITY”上で、ゲームの追加シナリオのダウンロードや、インターネット上での競馬イベント開催などを行なう」と語った。