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アイエスエフ、パソコンから一般電話に対して通話できるインターネット電話サービスを開始

2000年04月27日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(株)アイエスエフは26日、パソコンからインターネットを経由して一般加入電話と通話することのできるインターネット電話サービスを開始した。このサービスを利用するには、パソコンにマイクとスピーカーを接続し、専用ソフトウェア『e-Phone Plus』をインストールする必要がある。同ソフトウェアは同社のウェブページから無料でダウンロードできる。

このサービスはVoIP(Voice over IP、音声をインターネット標準のパケットデータとして扱う規格)に対応したもの。利用者はインターネットに接続されたパソコン上でe-Phone Plusを起動し、アイエスエフが発行するID番号と、パスワード、相手の電話番号を入力すると、国内数ヵ所に設置されたゲートウェイサーバーを通じて、一般加入電話を呼び出し、通話が可能になるというもの。海外への通話は、米国ニューヨークに設置したゲートウェイサーバーを通じて行なわれる。

e-Phone Plusソフトウェア
e-Phone Plusソフトウェア



利用者からゲートウェイサーバーまでインターネットを利用することで、通信料金を抑えることが可能になったという。e-Phone Plusソフトウェアは、音声/データ変換エンジンについてイスラエルのボーカルテックコミュニケーションズ社からのライセンスを受け、同社がインターフェース部分などを独自に作成したもの。

通話料金は、日本国内が一律1分間15円(最初の1分間は25円)、北米、イギリス、香港は1分間10円、韓国、台湾、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドは1分間15円などとなっている。サービス地域は現在海外14ヵ国で、順次拡大の予定としている。通話に必要なID番号とパスワードは、同社のウェブページを通じて、プリペイド方式で購入する。プリペイドIDの金額は1000円、3000円、5000円の3種類。

アイエスエフの太田幸多郎代表取締役社長
アイエスエフの太田幸多郎代表取締役社長



アイエスエフ代表取締役社長の太田幸多郎氏は、「e-Phone Plusで想定するユーザーは企業よりも、コンシューマー。初年度売り上げは15億円を見込んでおり、ソフトウェアのインストールベースで20万人くらい行けば成功だと考えている」と述べた。また、記者団からの、「パソコンをインターネットに接続して、それから電話するというのでは一般電話と比べて敷居が高く、新電電などの一般の電話を使ったサービスに対抗できないのではないか」という質問に対しては、「インターネットに接続されたパソコンから使うからこそできることがある。ビジネスとしては、例えば、e-Phone Plusのソフトウェアに入るピザ店のバナー広告をクリックして、ウェブでメニューを見て、そしてそのままe-Phone Plusで電話して注文する。そしてその場合に、ピザ店から当社にキックバックが入るといったことも考えられる」としている。

同社では今後、パソコンに接続して、電話機でe-Phone Plusを利用できるようにするアダプターの発売を近日中に予定しているという。このアダプターを使用すると、パソコンとソフトウェアを直接操作しなくても、通常の電話と同様の操作でサービスを利用できるという。

発売予定のe-Phoneアダプター
発売予定のe-Phoneアダプター

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