25日、日本電子決済企画(株)は、同社が推進する少額決済を中心とした専用ネット銀行『eBANK』(イーバンク銀行)を設立し、2001年初頭を目処にサービスを開始すると発表した。無店舗で設備投資が不要のため、コストを削減でき、決済業務だけで採算が取れるという。
![]() |
---|
左から、ダイテック代表取締役会長の堀誠氏、大和生命保険相互会社社長の野々宮恵司氏、国際通貨研究所理事長の行天豊雄氏、日本電子決済企画代表取締役社長の松尾泰一氏、同取締役の若尾健彦氏、社会基盤研究所社長の平尾光司氏 |
日本電子決済企画(株)は『eBANK』設立のための準備会社。今年度中に銀行免許を取得し、2001年初頭のサービスに向けて事業を進めていく。『eBANK』は資本金200億円、従業員100名でスタートする予定。主な株主(日本電子決済企画の主要株主)は伊藤忠商事(株)、三井海上火災保険(株)、大和生命保険(相)、(株)ダイテック、(株)クレスコなど。代表取締役には日本電子決済企画(株)の松尾泰一氏が就任する。
『eBANK』の特徴は、デジタルコンテンツの購入やショッピングの支払いなど、少額決済を中心としたオンライン業務を中心にする点にある。PCからアクセスする10代から30代の若年ユーザーを想定し、音楽サイトでのデータダウンロード課金や、インターネットモールのショッピング決済での利用などを可能にする。
またオンサイト決済業務として、コンビニエンスストアーなどの実店舗での決済にも対応する予定。電子マネー機能を携帯電話に搭載したり、次世代携帯電話から指紋認証によりアクセスできるようにして、リアルタイムで銀行決済を行なえるようにする。すでに複数の携帯電話業者と、出資要請も含めて検討中だという。
セキュリティーについては、定期的に方法を変えたり、口座残高や1回の決済額に上限を設けるなどして対処する。また万一の場合には保険で保証することも考えるという。
2001年12月までに携帯電話やPC以外のプラットフォームでも利用できるようにし、2003年には単年度黒字、2005年度には100万口座、経常利益約100億円を目指す。
