(社)電信電話技術委員会(TTC)*は20日、第31回標準化会議を開催し、PHSでパケット通信を実現する標準など、新規制定12件、改定33件、廃止3件の合計48件の標準規格を決定したと発表した。
PHS公衆基地局―ディジタル網間インターフェースにてパケット手順が可能に
既存のISDNユーザー・網インターフェースを定めた“JT-Q921-b”、“JT-Q931-b”をベースにPHS公衆基地局―ディジタル網間インターフェースにおけるパケット通信手順の規定を追加したことにより、送った情報に比例した課金もできるパケット通信が利用可能になる。また、事業者内で、PHS公衆基地局のトラフィック情報などの保守情報の転送などの各種通信にも利用可能になるという。
このほか、新たに決定した標準の主な内容は以下のとおり。
・ATM網上でサブネットワーク間の効率的なデータ伝送を実現
・パケットネットワーク上のマルチメディア端末間で名前通知が可能に・インターネットファクシミリ通信で受信確認と能力交換が可能に
・高品質な音声/オーディオ通信の効率的伝送を実現
これらの標準は、5月18日に開催が予定されているTTC評議会での手続き審査を経て、正式に発行される。
*(社)電信電話技術委員会(TTC):電気通信全般に関する標準化と、標準の普及を目的に'85年10月に設立された民間標準化機関。電気通信網の接続に関する標準化活動を行なっており、第1種/第2種電気通信事業者、大手製造業者などが会員。
