シスコシステムズ(株)は19日、都内のホテルで開催中のプライベートショー“CiscoWave2000+NETWORKERS”において、11Mbpsの最大データ転送速度を持つワイヤレスLAN製品『シスコ
Aironet(エアロネット) 340シリーズ』を発表した。アクセスポイント、PCカードタイプアダプター、PCIバス用カードタイプアダプターが用意され、価格はそれぞれ16万9000円、3万4000円、4万7000円。6月に出荷開始予定。
Aironet 340のPCカードタイプアダプター |
Aironet 340シリーズは、2.4GHz帯の電波を使ったワイヤレスLAN製品で、国際規格であるIEEE802.11bに準拠している。アクセスポイントは10/100BASE-TXのEthernetインターフェースを備えており、外部からウェブベースのメニューによって、運用状況のモニターが可能となっている。セキュリティー面では、40bitまたは128bitのWEP(Wired
Equivalent Privacy)暗号化機能を搭載している。また、クライアント側のアダプターには、電波強度の測定ツールソフトや、設定・管理ソフトウェアが用意される。サポートするOSは、Windows
CE/98/NT 4.0/2000となっている。
米シスコシステムズ、Desktop Switching Business Unit,Senior Director of Marketingのビル・ロッシ氏。手に持っているのはAironet 340のアクセスポイント |
Aironet製品はシスコシステムズが3月15日に買収を発表した、ワイヤレスLAN製品のメーカー米Aironet
Wireless Communications社の製品。Aironetについて説明した、米シスコシステムズのDesktop
Switching Business Unit,Senior Director of Marketingのビル・ロッシ(Bill Rossi)氏によると、11Mbpsという従来の10BASE-Tに匹敵する速度になったことや、製品価格が下がったことにより、ワイヤレスLAN製品について大きな成長が見込めるとしている。
また、ロッシ氏は今後のワイヤレスLAN技術の見通しにも触れ、年内には22Mbps製品が登場し、来年には5GHz帯を使う54Mbps製品が現れるとした。
今回の日本での発表には含まれていないが、Aironet 340シリーズには、ビルとビルの間のネットワークを電波により接続する製品も用意されており、今後もワイヤレスLAN製品のラインアップを増強していくと見られる。