このページの本文へ

ノベル、NetWare 5.1を発表--ウェブ対応を強化しeビジネスをターゲットに

2000年04月18日 00時00分更新

文● 編集部 鹿毛正之

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ノベル(株)は、『NetWare 5.1』を24日から出荷開始すると発表した。基本パッケージは、NetWare 5.1ベースサーバキットに、5ユーザー分のライセンスを付属している。価格はオープンプライス。出荷目標については、国内で出荷されるサーバーの5パーセントに搭載されることを目指すとしている。

『NetWare 5.1』『NetWare 5.1』



NetWare 5.1は、前バージョンのNetWare 5を継承した製品。OSに相当する“NetWare オペレーティングシステム”と、“NDS”(Novell Directory Service)の最新バージョンを搭載している。

主な機能として、10億個以上のオブジェクト管理を可能とするディレクトリーサービスの“NDS eDirecory”を実装。この10億という数は、企業レベルで使用するには十分なもので、Eビジネスを展開するにも必要十分であるとしている。ウェブベースのユーザー認証を行なう“プライベートCA(Certified Authority)”は、SSLに対応した認証局として機能するもの。NDSの認証機能をモジュール化したNMASを採用し、PKI(公開鍵基盤)認証を実現する。

この他、今回追加された主な機能は以下のとおり。



名称


機能


NetWare Management Portal


ウェブブラウザーベースのサーバー管理ツール


NetWare Web Manager


ウェブベースの管理ツール。ウェブ/FTP/ニュースサーバーやサードパーティー製品の設定を行なう


NetWare Enterprise Web Server


NetWareサーバーをウェブサーバーとして利用するための設定ツール


NetWare Web Search Server


イントラネット内のウェブサーバーを対象とする検索サーバー


NetWare FTP Server


NDSと結合したFTPサーバー。クライアントからFTPプロトコルによりNDSツリーにアクセス可能


NetWare News Server


ニュースグループへのアクセスを実行する。ヘルプデスクとして利用することも可能


NetWare MultiMedia Server


ストリーミングによるマルチメディア情報配信を実行するサーバー。RealPlayer G2に対応


Oracle 8i


ウェブベースのネットワーク環境においてデータストア機能を提供


IBM WebSphere 3.0


Javaベースのアプリケーションサーバー。ユーザーによるウェブアプリケーションの開発、導入、管理を可能とする


Office 2000のサポート


Office 2000を、NetWareサーバー上でNT環境と同様に動作させることが可能。WebDAV標準を完全サポートし、Office 2000のWebパブリッシング機能をサポートする


ZENworks 2 スタータパック


NDSを利用して、WindowsベースのPC管理の簡略化と自動化を行なうためのツール。2からはWindows 2000に対応


対応機種は、Pentium II以上を搭載したAT互換機。起動用OSにはパッケージに付属する『Novell DOS 7』のほか、各社のDOS 5.0以上、およびWindows 95/98のDOSモードを利用できる。クライアントにはWindows 3.1/95/98/NT/2000、およびDOS 5.0以上を利用可能。

NetWare 5.1ではWindows 2000対応が図られており、2000に対応したZENworks 2が付属するほか、クライアントのWindows 2000対応を可能にする“Novell Client for Windows 2000”を同社サイトから無償でダウンロードすることもできる。また、Office 2000の使用にあたっては、Novell Clientは必要なく、NetWare 5.1単体で対応している。

NetWare 5.1は、NDSにもっとも適したOS

都内で開催された製品発表会において、同社の代表取締役社長を務めるフィリップ・ウェルチ(Philip K. Welch)氏は、「eビジネスは今後、本番として開花する」と前置きし、「現在のシステムをうまく活用できるシステムの構築が必要になる」と指摘した。

ノベルのフィリップ・ウェルチ代表取締役社長
ノベルのフィリップ・ウェルチ代表取締役社長



また、eビジネスを目指す企業には、セキュリティーやQOSなどの認証管理と、エンドユーザーの負担を軽減するシステムが必要だと語った。その上で、「NetWareはインターネットサービスプラットフォーム」であるとアピールし、eビジネスを実践する企業に対してNetWere 5.1を売り込む姿勢を明らかにした。

同社ではNetWare 5.1を、ウェブソリューションに対応したネットワークプラットフォームとして位置付けている。ノベルとしては、主力製品としてNDSを中心に据え、NDSともっとも相性のよいOSとして、NetWare 5.1を売り込んでいく方針だ。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン