ノベル(株)は、『NetWare 5.1』を24日から出荷開始すると発表した。基本パッケージは、NetWare
5.1ベースサーバキットに、5ユーザー分のライセンスを付属している。価格はオープンプライス。出荷目標については、国内で出荷されるサーバーの5パーセントに搭載されることを目指すとしている。
『NetWare 5.1』 |
NetWare 5.1は、前バージョンのNetWare 5を継承した製品。OSに相当する“NetWare
オペレーティングシステム”と、“NDS”(Novell Directory Service)の最新バージョンを搭載している。
主な機能として、10億個以上のオブジェクト管理を可能とするディレクトリーサービスの“NDS
eDirecory”を実装。この10億という数は、企業レベルで使用するには十分なもので、Eビジネスを展開するにも必要十分であるとしている。ウェブベースのユーザー認証を行なう“プライベートCA(Certified
Authority)”は、SSLに対応した認証局として機能するもの。NDSの認証機能をモジュール化したNMASを採用し、PKI(公開鍵基盤)認証を実現する。
この他、今回追加された主な機能は以下のとおり。
名称 |
機能 |
NetWare Management Portal |
ウェブブラウザーベースのサーバー管理ツール |
NetWare Web Manager |
ウェブベースの管理ツール。ウェブ/FTP/ニュースサーバーやサードパーティー製品の設定を行なう |
NetWare Enterprise Web Server |
NetWareサーバーをウェブサーバーとして利用するための設定ツール |
NetWare Web Search Server |
イントラネット内のウェブサーバーを対象とする検索サーバー |
NetWare FTP Server |
NDSと結合したFTPサーバー。クライアントからFTPプロトコルによりNDSツリーにアクセス可能 |
NetWare News Server |
ニュースグループへのアクセスを実行する。ヘルプデスクとして利用することも可能 |
NetWare MultiMedia Server |
ストリーミングによるマルチメディア情報配信を実行するサーバー。RealPlayer G2に対応 |
Oracle 8i |
ウェブベースのネットワーク環境においてデータストア機能を提供 |
IBM WebSphere 3.0 |
Javaベースのアプリケーションサーバー。ユーザーによるウェブアプリケーションの開発、導入、管理を可能とする |
Office 2000のサポート |
Office 2000を、NetWareサーバー上でNT環境と同様に動作させることが可能。WebDAV標準を完全サポートし、Office 2000のWebパブリッシング機能をサポートする |
ZENworks 2 スタータパック |
NDSを利用して、WindowsベースのPC管理の簡略化と自動化を行なうためのツール。2からはWindows 2000に対応 |
対応機種は、Pentium II以上を搭載したAT互換機。起動用OSにはパッケージに付属する『Novell DOS 7』のほか、各社のDOS 5.0以上、およびWindows 95/98のDOSモードを利用できる。クライアントにはWindows 3.1/95/98/NT/2000、およびDOS 5.0以上を利用可能。
NetWare 5.1ではWindows 2000対応が図られており、2000に対応したZENworks 2が付属するほか、クライアントのWindows 2000対応を可能にする“Novell Client for Windows 2000”を同社サイトから無償でダウンロードすることもできる。また、Office 2000の使用にあたっては、Novell Clientは必要なく、NetWare 5.1単体で対応している。
NetWare 5.1は、NDSにもっとも適したOS
都内で開催された製品発表会において、同社の代表取締役社長を務めるフィリップ・ウェルチ(Philip K. Welch)氏は、「eビジネスは今後、本番として開花する」と前置きし、「現在のシステムをうまく活用できるシステムの構築が必要になる」と指摘した。ノベルのフィリップ・ウェルチ代表取締役社長 |
また、eビジネスを目指す企業には、セキュリティーやQOSなどの認証管理と、エンドユーザーの負担を軽減するシステムが必要だと語った。その上で、「NetWareはインターネットサービスプラットフォーム」であるとアピールし、eビジネスを実践する企業に対してNetWere
5.1を売り込む姿勢を明らかにした。
同社ではNetWare 5.1を、ウェブソリューションに対応したネットワークプラットフォームとして位置付けている。ノベルとしては、主力製品としてNDSを中心に据え、NDSともっとも相性のよいOSとして、NetWare
5.1を売り込んでいく方針だ。