最新ディスプレイデバイスを一堂に展示――“EDEX2000”が開幕

12日～14日までの3日間、横浜市の横浜国際平和会議場・パシフィコ横浜で“EDEX2000(第15回)電子ディスプレイ展”が開催されている。EDEX2000は、(社)日本電子機械工業会(EIAJ)が主催する電子ディスプレイの展示会で、液晶やPDP、EL、蛍光表示管などのディスプレイデバイスを中心に、試験装置や材料など関連企業36社が出展している。ちなみにEDEXは“Electronic Display Exhibition”の略。

56 東芝は15インチで1600×1200ドットのUXGA対応のパネルを参考出品。同社はすでに10.4インチのUXGA対応パネルを製品化している

最も数が多かったのはやはり液晶ディスプレイ。シャープ(株)や(株)日立製作所、日本電気(株)、(株)東芝、三洋電機(株)、セイコーエプソン(株)、SAMSUNG、富士通(株)、三菱電機(株)、松下電器産業(株)などが新製品や開発中のディスプレイを展示した(カシオやIBMは不参加)。液晶ディスプレイのトレンドは高精細化。モニター用の大サイズのものも、モバイル用の小さなサイズのものも高精細化が進んでいる。たとえば東芝が世界初をうたったUXGA(1600×1200ドット)対応の15インチパネルを展示したほか、13.3インチや14インチ、15インチで1400×1050ドットのSXGA+対応のパネルをシャープやSAMSUNGなどが展示した。また、16.5インチ、17インチ、20.1インチ、22インチ、24インチと大型パネルのバリエーションも増えている。松下電器はワイド路線とモバイル機器向けの反射カラーパネルなどのラインナップを揃えていた。

ハッキリ映ってはいないが対角3.1センチのワイド画面はHDTV対応。エプソンの高音ポリシリコンTFT技術のデモの意味もこめられている

エプソンや三洋電機は携帯電話やモバイル、ビューア用の小型サイズの液晶パネルを多数展示した。エプソンは1.2インチ(対角3.1センチ)という超小型のワイドパネル(1280×720ドット)を試作。720PのHDTVの表示ができるもので、超小型の画面にハッキリと字幕が映っていた。また、携帯電話向けの透過&反射カラーパネルや省電力パネルなども展示、この分野への力の入れようを示した。三洋電機は得意の高精細の低温ポリシリコンパネルのほか、有機EL素子を使った携帯用パネルやバックライトに白色LEDを使ったパネルなどを展示していた。

先日シャープが発売した28インチワイドの液晶テレビ。お値段は110万円

UHA(Ultra High Aperture Ratio)は高開口率のこと。ワイドタイプのSXGA+パネルを多数展示した

電子ブックなどのビューア用途のDMTNモノクロパネル。開口率が高いため明るく、コントラストや応答速度に優れる

松下電器のワイドパネル。奥から8.5インチ、15.2インチ、22インチ

SAMSUNGは24インチワイドパネルなどを展示した

日立は視野角をさらに広げるスーパーIPS対応の19インチパネルを参考出品した

エプソンの半透過反射型のカラーパネル。160×240ドット。携帯電話用。白色LEDをバックライトに使っている

エプソンの展示。グローブに液晶モジュールを埋め込んだ未来の携帯電話

エプソンのF-MCM(Folded Multi Chip Module)。液晶パネルに必要な部品を実装した基板を折り畳むことができる

三洋電機はカラーELパネルを携帯電話用をイメージして参考展示。エリアカラーという単色タイプで表示色ごとに数機種が並べられた

同じく三洋電機。カラー液晶のバックライトに白色LEDを採用したもの。ELや蛍光管に比べて消費電力が抑えられる

PDP事業で合併した富士通と日立の新会社・富士通日立プラズマディスプレイもブースを出した。37インチのXGA対応PDPは参考出品

カーボンナノチューブをディスプレイ装置に応用する展示も行なわれた。低消費電力で応答速度が速いなどのメリットがあるという

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