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【CA-World 2000 レポート Vol.8】スターリングソフトウェアの製品は継続してリリース、CAの製品との連携を強化

2000年04月12日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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米コンピュータ・アソシエイツ社(CA)が主催する“CA-World 2000”で現地時間の11日、米スターリングソフトウェア社(以下スターリング)を今後どのように事業展開していくのか、ロードマップを示した。それによると、スターリングはCAの100パーセント子会社となり、従業員のほとんどはCAに残ることになるという。

スターリングの製品は、これまで通りに継続してリリースを行なうが、新たにリリースする製品は、CAの製品『Unicenter TNG』『Jasmine ii』『Neugents』との連携を強化する。これらのことは今後3ヵ月から半年の間に実行されるという。

CAとスターリングは相互に補完する関係

CAの社長兼COOであるサンジェイ・クマー(Sanjay Kumar)氏は、「コンピュータ・アソシエイツとスターリングソフトウェアは、お互いに補完性を持っている。CAは、人材、専門性の高い技術をもつ企業に目をつけていた。スターリングは、昨年の売上が8億700万ドル(約860億円)、約3800人の従業員を抱えている。また、同社は世界的に強力なオペレーションをもっている」と、スターリングとCAは相互に補完するものであることを説明した。

CA社長兼COOのサンジェイ・クマー氏。プレス向け会見のほとんど全てに登場している
CA社長兼COOのサンジェイ・クマー氏。プレス向け会見のほとんど全てに登場している



「スターリングはCAの100パーセント子会社となる。スターリングのほとんどの従業員はCAに残ってもらう」と付け加えた。

スターリングの製品はJasmine ii、Neugentsとの連携を強化

次に、CAのプロダクトマネジメント担当上級副社長のナイジェル・ターナー(Nigel Turner)氏は、「スターリングは、CAの戦略にぴったりとはまります。スターリングはセキュリティー、ストレージの分野でCAが従来もっていなかった、できなかったことをできるようにしてくれます。逆に、CAのJasmine ii、Neugentsといった製品がスターリングの製品に新しい価値を付加します」と、製品戦略の面でお互いに補完しあい、付加価値を得られると語った。

CAのプロダクトマネジメント担当上級副社長のナイジェル・ターナー氏
CAのプロダクトマネジメント担当上級副社長のナイジェル・ターナー氏



また、CAのビジネスマネジメント担当上級副社長のラウル・レイク(Raoul Lake)氏は、今後もスターリングの製品は継続してリリースしていくことを説明した。同氏も「これからリリースしていく各製品には、CAのJasmine ii、Neugentsといった製品との連携を新たに組み込み、新しい付加価値をつけていく」と強調した。OLAPサーバーのように同じような製品を提供しているものに関しては、統合していくという。

CAのビジネスマネジメント担当上級副社長のラウル・レイク氏
CAのビジネスマネジメント担当上級副社長のラウル・レイク氏



統合、連携は3ヵ月から半年でなされる

クマー氏は、「オペレーション、製品の統合や機能の連携強化は、今後3ヵ月から半年の間に行なわれる」と、両社の統合にかかる期間について言及した。

質疑応答で、スターリングが売却した米スターリングコマース社の話が出ると、「スターリングコマースを買収する気はない。CAの戦略に必要であったのはスターリングで、コマースは戦略に必要ない」と語った。

スターリングの経営については、「これまで縦型(の組織)になっていた。そのため、スターリングはその力を発揮しきれていなかった。しかし、CAの傘下に入ることで改善されると思う」と、スターリングの組織構造には手を加える考えであることを明らかにした。

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