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ビジュアルテクノロジーと東北大学工学部が次世代型超並列コンピューターを共同開発

2000年04月12日 00時00分更新

文● 編集部

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ビジュアルテクノロジー(株)は12日、独自の並列化技術を採用した高速・小型かつ低価格な並列スーパーコンピューターを東北大学と共同開発したと発表した。

約10GFLOPSの処理性能を持つ『Super Cluser』。インターネットサーバー向けにLinux上で動作するCPUの負荷分散ソフトも開発した 約10GFLOPSの処理性能を持つ『Super Cluser』。インターネットサーバー向けにLinux上で動作するCPUの負荷分散ソフトも開発した



これは、同社が東北大学工学研究科の小柳教授研究室と共同開発した“SuperChannel”(仮称)と呼ばれるコンピューター結合装置を用いて、複数個のマイクロプロセッサーを高速結合し、大型スーパーコンピューターに匹敵する性能を実現できるようにしたもの。SuperChannelは、共有メモリーという概念を、並列コンピューターに応用した高速ネットワーク結合装置で、内部では独自の通信プロトコルを使用しているが、プロトコル変換機能を内蔵しているため、各種のマイクロプロセッサーを業界標準のプロトコルで接続できるという。そのため既存のアプリケーションをそのまま利用できるメリットがあるという。複数の同タイプのマイクロプロセッサーをクラスター型に接続し、従来のスーパーコンピューターの性能に匹敵するものを数分の1のコストで実現できるほか、異なるプラットフォームのマイクロプロセッサー、たとえばインテルとサン・マイクロシステムズのプロセッサーなどで構成された並列システムを構築することもできるという。

なお、同社ではSuperChannelを利用して64bitのAlphaプロセッサーを8台接続し、約10GFLOPSの処理性能を持つ並列コンピューター『Super Cluser』を試作した。同社では、遺伝子解析、高精細画像解析、科学技術計算、大容量インターネットサーバーなどへの応用を見込んでいるという。

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