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リアルネームズ、“Internet Keyword”の国内サービスを開始--URLの代わりに自然言語を利用

2000年04月05日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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米リアルネームズ社は5日、同社の日本法人となる“株式会社リアルネームズジャパン”の設立を発表した。同社が主力とするインターネットナビゲーションシステム“Internet Keyword”は、URL(英数字と一部の記号)の代わりに、自然言語やブランド名を入力することで、目的のサイトに到達できるというシステム。

同社は、Internet ExplorerやMSNに同システムを搭載することで、米マイクロソフトとワールドワイドレベルでの戦略提携を行なっている。サービスが先行している英語圏においては、Netscape Navigatorに採用されている*ほか、検索サービスのAltaVistaでも利用されている。日本法人の設立を契機に、漢字や仮名に対応した国内向けのサービスをスタートさせる。

*IEはバージョン3.0以降の対応。Netscape Navigatorにも対応するが、この場合リアルネームズ社が提供するモジュールツールが必要になる

米本社の社長兼CEOのテッド・ウェスト(Edward F. West)氏(左)と、日本法人の代表取締役社長である山田健雄氏(右)
米本社の社長兼CEOのテッド・ウェスト(Edward F. West)氏(左)と、日本法人の代表取締役社長である山田健雄氏(右)



Internet Explorerに“Internet Keyword”機能を組み込んだイメージ
Internet Explorerに“Internet Keyword”機能を組み込んだイメージ



ブランドイメージを高めるためのマーケティングツールとして使用

同社では、“Internet Keyword”の強みとして、英数字や記号の羅列によるアドレス入力から開放される点を挙げている。このことにより、各企業が新聞やラジオ、テレビで展開し、消費者に覚えてもらっているブランド名を、そのままインターネットで利用可能。そのため、商品や情報のブランドイメージを高めるためのマーケティングツールとして有効だという。

Internet Explorer日本語版とMSN日本語版も対応

同社は、このシステムを販売するにあたり、(1)インターネットブラウザーを開発する企業や、検索サイトを運営する企業とパートナーシップを結ぶ、(2)登録商標や、製品名、キャッチフレーズなどを対象に、企業から登録キーワードを有料で募集する、といった2つのビジネスモデルを打ちたてている。

(1)のパートナーシップについては、日本国内では、マイクロソフトがIE日本語版とMSNを対応させると発表している。現在、リアルネームズジャパンのサイトで同システムは試験的に公開されているが、サービスの本格稼動ということではこのMSNが第一号となる見込み。

今後も提携先を増やし、提携関係を結んだ企業に対しては、同サービスの収益から一部を還元するという。

(2)の登録キーワードの募集については、英語圏では、米フォード社、米フェデラルエクスプレス社などが数百社が契約し、現在までに100万語以上が登録されている。日本では、2000年末までに10万語を登録することを目指し、同社サイトで現在募集をしている。また、リアルネームズ側では独自に、有名企業の代表URLを5月中旬までに3万件集めるという。

キーワードの登録に必要な料金は、企業を対象とした年間約500万円のメニューと、SOHOを対象とした1ワードあたり年間1万5000円のメニューを用意する。この初期費用のほか、同システム経由でウェブサイトを訪れたユーザー1人あたりに対しいくらという成功報酬をリアルネームズ側に支払う必要がある。

記者会見には、パートナー企業として、(株)電通インターネット・ビジネス局次長の藤江健介氏(左)と、マイクロソフト(株)のコンシューマ&コマース事業部オンラインセールスグループでマネージャーを務めるジョン・キング(John King)氏(右)が出席。同システムは、広告プロモーションのためのツールとしても注目されている
記者会見には、パートナー企業として、(株)電通インターネット・ビジネス局次長の藤江健介氏(左)と、マイクロソフト(株)のコンシューマ&コマース事業部オンラインセールスグループでマネージャーを務めるジョン・キング(John King)氏(右)が出席。同システムは、広告プロモーションのためのツールとしても注目されている



「“Internet Keyword”サービスをワールドワイドで展開したい」

リアルネームズジャパンの設立は今年1月14日。資本金は1000万円で米本社の100パーセント出資子会社。従業員は15名。社長に就任した山田健雄氏は米本社でアジア開発担当ディレクターを担当していた。

記者会見に出席した米本社の社長兼CEOのテッド・ウェスト(Edward F West)氏は、「日本法人は、海外営業拠点の第1号。国際舞台でビジネスをする法人をターゲットに、“Internet Keyword”サービスをワールドワイドで展開したい」と語った。2週間前には、米ナスダック市場への上場を目指して申請を行なったばかりという。

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