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TDK、現行の2~4倍の高密度化が可能なROMディスクを開発

2000年03月27日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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TDK(株)は23日、同社の開発研究所で、現行のCD/DVD-ROMの光学系はほぼそのままで、ディスクの反射膜の材料と構造を変えることにより、2~4倍の高密度化に成功したと発表した。

これまで、光ディスクで再生できる最短ピット列の大きさは、使用する光の波長とレンズの開口度により制限されると考えられてきた。同社の開発研究所では、反射膜の材料と構造を変えることで、再生パワーの増大とともに出力も増大する点に着目、波長680nmで開口度0.55の光学系では約0.31μmとされている再生限界ピット長よりも短い約0.29μmのピット長で、実用上問題ないとされる40dB以上の出力が得られたという。
この結果を、CD-ROMの光学系に換算すると、現行のCDの最短ピット長の約半分の0.4μmのピット長の読み取りが可能になり、2倍の高密度化が実現できる。同様に、DVD-ROMの光学系でも2倍の高密度化が可能という。さらにトラック方向だけでなく、トラックピッチ方向にも同様の効果が得られるとすれば、約4倍の高密度ROMの製造が実現可能としている。
また、寿命についても、構造の最適化を行なえば、10万回以上の再生が安定して行なえることを確認しているという。

なお、この技術は、3月28日に東京・青山大学構内で開催される応用物理学会で発表される予定となっている。

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