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インプレス、パソコン解説書“できる”ブランドでネットやパソコン教室を展開

2000年03月22日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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(株)インプレスは22日、同社のパソコン解説書“できる”シリーズをベースとした新サービスを発表し、都内で記者発表を行なった。新サービスでは読者へのサポートセンターを開設。さらにウェブやメールで関連情報を提供、同シリーズをテキストにしたパソコン教室も展開する。同社では「ベストセラー書籍の出版で培った知識とノウハウを活かし、書籍の枠を超えてブランドを拡大していきたい」としている。

新サービス“できるネット” 新サービス“できるネット”



新サービスは(1)“できるサポート”、(2)“できるスクール”、(3)“できるネット”の3つ。

できるサポートは同シリーズの読者が対象のサポートサービス。コールセンターを開設し、読者からの質問に無料で応じる。問い合わせは電話とFAX、メールで受け付けるが、その際には購入した書籍のISBNコードで読者確認が行なわれる。コールセンターは外部に運営を委託するが、同シリーズ編集部によるクオリティー管理を行なうという。年間10万トランザクションの利用を見込んでおり、質問の内容は書籍の編集にも反映させる。スタートは4月3日。

できるスクールは、同シリーズをテキストとして使用するパソコン教室。教室運営は提携フランチャイズが行なう。当初はExcelとWordの2ソフトが対象だが、今後はPhotoshopやインターネット入門なども予定している。すでに3月21日、(株)大塚商会と提携して都内2ヵ所で開講。同社では本年度内に全国100ヵ所、延べ5000人の受講者を予定し、初年度の売上は2億円(フランチャイズ全体の合計)を目指している。

できるネットは同シリーズの総合情報サイト。読者からの質問と回答をアプリケーションごとに掲載した“できるQ&A”、読者が情報交換を行なう掲示板“できるサークル”、登録者向けに週1回、関連情報をメールで配信する“できるメール”の3つが柱。それぞれオープンは4月上旬を予定し、初年度は毎月1000万ページビューを目標にしている。

できるシリーズは同社が発行しているパソコン関連の解説書。'94年の創刊以来、OSやソフトウェアごとに計107タイトル、合計1350万部を発行したという。これまでも書籍のビデオ版を発売するなど、紙媒体以外での展開を進めていたが、今回の新サービスはこの動きをさらに進めるもの。スキルアップを目指すパソコンユーザーを対象に、強力なブランドイメージを軸にした関連事業を拡大していく。新サービスとの相乗効果で、できるシリーズ全体の売上も1.5倍増を見込んでいるという。

左から、インプレス社長の塚本慶一郎氏、同副社長の井芹昌信氏、同「できる」統括部部長の大塚浩昭氏、同部企画開発部長の福浦一広氏
左から、インプレス社長の塚本慶一郎氏、同副社長の井芹昌信氏、同「できる」統括部部長の大塚浩昭氏、同部企画開発部長の福浦一広氏



発表会で、同社社長の塚本慶一郎氏は、「インプレスは、紙とデジタルの両コンテンツを同じ仕組みで統合的に制作していく“デジタル局”を目指している。インターネット経由で読者のニーズに応える“できるネット”のように、読者の満足度を高めていきたい」と新サービスの狙いを語った。

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