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【東京エアロスペース Vol.2】オジサンも列を作って熱狂するフライトシミュレーションゲームたち

2000年03月22日 00時00分更新

文● 編集部 鹿毛正之

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航空宇宙産業の展示会である“東京エアロスペース2000”が、22日からの5日間、東京・お台場の東京ビッグサイトで開催されている。主催は(社)日本航空宇宙工業会。航空機メーカーや部品メーカーが数多く出展するなか、プレイステーションやドリームキャスト向けのフライトシミュレーション系ゲームが人気を集めていた。一般公開日となる25日と26日には、多くの航空ファンが集まると予想される。

エアロダンシングの第3弾が登場--CSK総研

(株)CSK総合研究所(CSK総研)では、ドリームキャスト用の戦闘フライトシミュレーションゲーム『エアロダンシング』を出展していた。

最新作となる『エアロダンシングF』(価格5800円)は、2月24日に発売されたばかり。航空自衛隊のT-4や米空軍のF-18といったジェット戦闘機に加え、プロペラ機のT-3も選択できるようになった。周辺機器として操縦桿を模したASCIIミッションスティックを接続可能で、リアルな操縦感覚が楽しめるという。また、対戦モードも備えており、2台のドリームキャストを接続してドッグファイトを行なうことも可能だ。

CSK総合研究所の『エアロダンシングF』CSK総合研究所の『エアロダンシングF』



監修は、航空自衛隊でパイロットを務めていた藤原信博氏が担当。航空自衛隊の飛行教導隊も協力しており、訓練過程などが緻密に再現されているという。また、戦闘機の挙動も航空力学に基づいた精密なものに仕上がっているとか。

CSK総研のブースでは6台のドリームキャストを並べ、旧作のエアロダンシングも含めたデモ展示を行なっている。22日は関係者のみが入場できるとあって空いている台も見られたが、一般公開日には多くの航空ファンが集まることが予想される。

『ジェットでGO!』が人気--タイトー

(株)タイトーのブースでは、プレイステーション用の操縦シミュレーションゲーム『ジェットでGO!』(価格5800円)の展示デモを行なっていた。同ゲームは『電車でGO!』の飛行機版とも言えるゲームで、同社では“ジャンボジェット運転ゲーム”と呼んでいる。2月3日に発売されたばかりで、会場で初体験したという来場客も多かったようだ。

タイトーの操縦シミュレーションゲーム『ジェットでGO!』。専用コントローラーの“ジェットでGO!コントローラ”が装備されていたタイトーの操縦シミュレーションゲーム『ジェットでGO!』。専用コントローラーの“ジェットでGO!コントローラ”が装備されていた



インターフェースは旅客機のコックピットを模したもので、管制塔や副操縦士からの指示が音声とともに画面上に表示される。機長を務めるプレーヤーは自機をスポットから滑走路へと進め、離陸から巡航、着陸までの一連の手順を楽しむ。ゲーム内で使用されている機体や運行状況のデータは日本航空(株)から提供されたもので、リアルさが特徴となっている。

ジェットでGO!は、タイトーブース以外でも三菱重工のブースなどでデモ展示されており、比較的年齢の高い来場者が慣れない手つきでゲームをプレーしていたのが印象的だった。今回の展示会では実際に操作することができる展示が少なかったためか、ゲーム機の無料プレーには人気が集まっていたようだ。

三菱重工のブースでジェットでGO!を楽しむオジサン世代の来場者。ゲームが終了した際に表示される“CONTINUE?”というメッセージに対し、どのように操作したらいいのかがわからず迷っていた三菱重工のブースでジェットでGO!を楽しむオジサン世代の来場者。ゲームが終了した際に表示される“CONTINUE?”というメッセージに対し、どのように操作したらいいのかがわからず迷っていた



タイトーではこのほか、アーケード向けの操縦シミュレーションゲーム『ランディングハイジャパン』の展示も行なっていた。ジェットでGO!よりもさらにリアルな操縦感覚を味わえるのが特徴だ。すでに全国150ヵ所以上のゲームセンターに設置されており、航空ファンのあいだでの人気も高い。

アーケードゲームの『ランディングハイジャパン』。空港の画像もリアルで、業務用のフライトシミュレーターに近い感覚を味わえる
アーケードゲームの『ランディングハイジャパン』。空港の画像もリアルで、業務用のフライトシミュレーターに近い感覚を味わえる



管制シミュレーションが音声入力に対応--テクノブレイン

(株)テクノブレインは、航空管制シミュレーションゲームの『ぼくは航空管制官 リニューアル版』をデモ展示していた。

旧作の『ぼくは航空管制官』は、Windows 対応のPCソフトとして、航空ファンのあいだではつとに知られた存在だ。3月24日発売予定のリニューアル版は、旧作をWindows 2000に対応させたもので、従来のパワーアップキットもそのまま利用できる。価格も、旧作の7800円から5800円へと値下げされている。

『ぼくは航空管制官 リニューアル版』。画面に表示されているのは伊丹空港。マイクから「オールニッポン ゼロスリーナイン クリアード・トゥ・ランド」と音声入力すると、画面上のNH039便が旋回ルートから着陸ルートへと進路を変えた
『ぼくは航空管制官 リニューアル版』。画面に表示されているのは伊丹空港。マイクから「オールニッポン ゼロスリーナイン クリアード・トゥ・ランド」と音声入力すると、画面上のNH039便が旋回ルートから着陸ルートへと進路を変えた



航空管制シミュレーションとは、航空管制官の業務をシミュレートするというもの。画面上に表示された航空機に着陸許可などを指示し、スムーズな空港運営を楽しむというものだ。感覚としては、フライトシミュレーターよりもシムシティーなどの都市造成ゲームに近いものがある。

'99年12月には、音声入力に対応した『Power Up Kit 3』(8800円)を発売し、これまで約5000本を出荷しているという。音声入力エンジンには『ViaVoice』(日本アイ・ビー・エム)のランタイム版を使用しており、音声認識制度はかなり高い。また、専用のヘッドホン型マイクも付属している。

Power Up Kit 3を利用するには『ぼくは航空管制官』を持っている必要がある。同社では両ソフトを1本にまとめた『ぼくは航空管制官 ViaVoice 体験パック』(1万2800円)もラインナップしているので、これから試してみたい人にはこちらがオススメだ。

PCソフトや航空関連グッズが山積みになっていたテクノブレインのブース。
PCソフトや航空関連グッズが山積みになっていたテクノブレインのブース。



今回紹介した3社は、いずれも西ホール4の右端にブースを出展している。ゲーム好きの航空ファンならばぜひ足を運びたいところだろう。

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