大日本印刷(株)は17日、高精彩液晶ディスプレー向け防眩フィルムの設計技術を開発し、量産を開始したと発表した。
防眩フィルムは、液晶ディスプレーの最表面に積層されているフィルムで、室内照明機器などの写りこみによる画面の眩しさを低減する効果があるほか、汚れや傷から液晶ディスプレーを保護する役割がある。
同製品は、コントラスト比の高い画質が求められる、高精細液晶ディスプレーに対応するため、独自の画像評価方法により、防眩フィルムの内部構造を再設計したもの。透明樹脂層の中に屈折率が異なる微細な粒子を分散させることで、画素のゆがみやギラツキ感を解消したという。
この新タイプの防眩フィルム製造ラインは、昨年秋に岡山工場内に導入し、本格的な生産体制を確立したという。同社では、本年度中に従来タイプと合わせて50億円の売上を目指している。