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TV朝日データ放送ほか、“ADAMS”の普及、利用促進をめざす“ネット・ソリューション・コンソシアム”を設立

2000年03月09日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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テレビ朝日データ(株)と(株)ニューズラボラトリーは9日、都内において、地上波データ放送“ADAMS”とインターネットを利用した双方向サービス関連事業の普及と利用促進をめざす“ネット・ソリューション・コンソシアム”を設立したと発表した。同コンソーシアムには両社のほか、電機メーカーなど、合計22社が参加。

同コンソーシアムの会長にはTV朝日データの代表取締役社長の稲冨一興氏、副会長にはニューズラボラトリー事業開発本部長の光延七洋氏、幹事長には(株)メディア・ポストの代表取締役社長である宮本勵氏が就任した。

稲冨会長は、「ADAMSの事業化の足がかりをつかみたいと思っていたときに、三菱電機(株)から呼びかけがあり、ほかの企業ともお話しして、コンソーシアムの設立となった」と、コンソーシアム設立の経緯を説明した。

ネット・ソリューション・コンソシアムの稲冨会長ネット・ソリューション・コンソシアムの稲冨会長



光延七洋副会長と宮本勵幹事長(左から)
光延七洋副会長と宮本勵幹事長(左から)



ADAMSはテレビ朝日系列の全国24局で配信されており、そのデータ放送ネットワークとSTB(セットトップボックス)を核として、通信販売や、地方自治体などの公共情報などの地域に密着した情報配信システムを構築し、事業展開していくという。特定多数を対象に特定の情報を提供するCUG(クローズドユーザーグループ)型で、視聴者から料金を徴収するケース、コンテンツ提供者から徴収するケース、データ放送の波を貸すケースなどの収入モデルを検討中としている。

「BSデータ放送とは違い、全国24局それぞれが地域に密着した情報を提供できる」(稲冨氏)と、BSデータ放送との違いを強調した。コンテンツの例として、大型ディスプレー向けの電子広告の配信や、家庭向け通信販売の電子カタログの配信、行政機関の公共情報の配信を挙げていた。

同コンソーシアムに参加している電機メーカー各社はSTBを展示していた。パソコンで利用するタイプと、STBとTVのみで利用するタイプの2種類を展示。TV朝日データの水野隆介企画開発室長は、「ノンPCが主流になるとは思うが、コンテンツや利用によってはパソコンがよい場合もある」と説明した。

3月9日の時点で、同コンソーシアムに参加しているのは以下の22企業。
朝日放送(株)、(株)エムシーテクノサーブ、キヤノン(株)、(株)システック、(株)情報生活研究所、全国朝日放送(株)、(株)テレコマース企画、テレビ朝日データ(株)、(株)道新メディック、名古屋テレビ放送(株)、日本オラクル(株)、日本ビクター(株)、(株)ニューズラボラトリー、米ノガテック社、(株)日立製作所、(株)フォーバル、北海道テレビ放送(株)、北海道日興通信(株)、三菱事務機器(株)、三菱電機(株)、三菱電機エンジニアリング(株)、(株)メディア・ポスト。

STBは、日本ビクターがICカードで個人認証を行なう製品や、三菱電機がバリアフリーモデルとして合成音声でテキストを読み上げる製品などが展示されていた。

システックのパソコン用ADAMS受信機。USBやシリアルケーブルでパソコンと接続する
システックのパソコン用ADAMS受信機。USBやシリアルケーブルでパソコンと接続する



日本ビクターのSTB。個人認証用ICカードスロットを装備可能。基板部分はシステックのものを利用。OSにDebianベースのLinuxが搭載されており、ウェブブラウジングもこなせる。5月には特定用途向けに出荷の予定という
日本ビクターのSTB。個人認証用ICカードスロットを装備可能。基板部分はシステックのものを利用。OSにDebianベースのLinuxが搭載されており、ウェブブラウジングもこなせる。5月には特定用途向けに出荷の予定という



三菱電機のバリアフリーモデル。音声読み上げのほか、大きなリモコンを備えている
三菱電機のバリアフリーモデル。音声読み上げのほか、大きなリモコンを備えている



三菱電機のXLT-1000の特定利用向けモデル。XLT-1000を北海道TVで配信している北海道開発局の情報を受信する用途に特化させたモデルで、既に実用されている
三菱電機のXLT-1000の特定利用向けモデル。XLT-1000を北海道TVで配信している北海道開発局の情報を受信する用途に特化させたモデルで、既に実用されている

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