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『PlayStation 2』発売開始! 新宿、秋葉原にユーザーが殺到。渋谷ではQFRONTでカウントダウンが(東京編)

2000年03月06日 00時00分更新

文● 千葉英寿

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4日、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用テレビゲーム機『PlayStation 2』が、全国で発売が開始され、首都圏の販売店に熱心なゲームユーザーが行列を作り、売り切れとなる店が続出した。

4日分の販売はおよそ2時間ほどで完売

すでにインターネットでの予約販売などが開始されていた『PlayStation 2』だが、発売当日の入手はできなくなっており、なんとしても当日に、という客やお祭りの雰囲気を味わいたいゲームユーザーが列をなした。

レンタルソフト大手のTSUTAYA渋谷店が入り、ビットバレーの象徴として注目を集めている東京・渋谷駅前の複合ビル『Q FRONT』前には、熱心なユーザーと多くの報道陣が集まった。ただし、TSUTAYA渋谷店では、行列は館内の階段を使ったため、一見して報道陣だけが大騒ぎしているように見受けられた。

早朝の渋谷駅前。東急東横店の壁面にも『PS2』が
早朝の渋谷駅前。東急東横店の壁面にも『PS2』が



午前7時の販売開始直前になると、ハチ公前広場に陣取った報道陣のカメラが一斉にQFR0NTの壁面に向けられた。QFRONT壁面にある巨大ビジョン“Q'S EYE”を使って、販売開始のカウントダウンが始まったのだ。ジャスト7時の販売開始を告げる映像が出ると、駅前のハチ公広場からは集まっていたユーザーの歓声が上がった。

QFRONTの巨大ビジョンQ'S EYEでの発売カウントダウン。午前7時、発売開始! 周囲からは歓声がQFRONTの巨大ビジョンQ'S EYEでの発売カウントダウン。午前7時、発売開始! 周囲からは歓声が



販売は、店員が数名ずつの客を店内に誘導し、本体の販売を1階、各ソフトの販売を4階、というように分け、粛々と販売が進められた。4日分の販売はおよそ2時間ほどで終了したが、同時に翌日の5日以降の購入を予約する行列ができた。午前10時からはその予約の受付が始まった。

一番乗りを待つ報道人で、店内は凄い熱気
一番乗りを待つ報道人で、店内は凄い熱気



販売開始と同時に朝日新聞の号外が配られた
販売開始と同時に朝日新聞の号外が配られた



一番乗りは女性。ソフトは『リッジレーサーV(RV)』が人気

開店後、最初に『PlayStation 2』本体を手に入れた一番乗りの女性には、マスコミが殺到し、一躍、アイドル状態の騒ぎとなった。一番乗りしたのは、杉並区のフリーターの女性(20)。記者陣の矢継ぎ早の質問に「昨日(3日)午後2時に来ました。待ちに待っていました。やりたいゲームは“決戦”です」と本当に嬉しそうに答えてくれた。

彼女が渋谷で一番乗り。ブルーの本体の箱を抱えて、とても嬉しそうに報道陣のフラッシュを浴びていた。この後、数社のインタビューやラジオの生に出演したり、とほとんとアイドル扱い。実は彼女はこの時点でまだ肝心のソフトを購入していなかった彼女が渋谷で一番乗り。ブルーの本体の箱を抱えて、とても嬉しそうに報道陣のフラッシュを浴びていた。この後、数社のインタビューやラジオの生に出演したり、とほとんとアイドル扱い。実は彼女はこの時点でまだ肝心のソフトを購入していなかった



また、世田谷区から購入に足を運んだ会社員の男性(26)は、「いよいよ、と言う感じです。購入したのは、“リッジレーサーV(RV)”と“決戦”です。早く帰ってやります」と、にこやかに答え、足早に駅に向かった。また、中学生らしき3人組も「やっぱ、RVでしょう」と答えた。

数名の客に購入したソフトについて聞いたが、そのほとんどが、『RV』を購入しており、続いて『決戦』、『エターナルリング』という感じだった。中には新作ソフトを購入していない客もいた。狛江市からきていた会社員の男性(32)は、「今日は、ソフトは買っていません。子どものために買ったということもありますが、私の目的は、DVDですので」と答えてくれた。

SUTAYA店内では、発売前のソフトも含めデモが行なわれていた。『劇空間プロ野球』はデモの中でも人気があるようだった
SUTAYA店内では、発売前のソフトも含めデモが行なわれていた。『劇空間プロ野球』はデモの中でも人気があるようだった



店舗内やその周辺には、SCEやTSUTAYAの関係者も姿を現わした。

TSUTAYAを運営するカルチュアコンビニエンスクラブの増田会長は「マスコミの皆さんが(出荷数が)ないない、というから、ユーザーの皆さんがあおられて余計にそういうイメージができてしまうのでは」と語りながらも、好調な出だしに満面の笑みで満足げ。また、店内にはSCEの社長、久多良木健氏の姿も見掛けられた。

新宿や秋葉原も加熱気味。ヨドバシカメラは午前5時から販売

渋谷の動き以上に過激だったのは、ゲームユーザーの聖地ともいえる新宿や秋葉原だろう。

新宿では、前日3日の朝には、発売日当日ゲットの動きが見られた。東京・新宿のヨドバシカメラ『マルチメディア館』にも、行列ができ始め、係員が整理券を配布する光景が見られた。結局、整理券を入手しても夜には行列ができ始め、午前7時の販売開始を午前5時からに早めたようだ。同じ新宿のソフマップは、時間制の整理券を配布した。発売日当日は、その時間に購入予定になっている客のみが店舗に入って購入する措置がとられた。

新宿・ヨドバシカメラでは、整理券が配布終了されているにも関わらず、入手できなかったユーザーが周囲を取り巻き、警備員が応対していた
新宿・ヨドバシカメラでは、整理券が配布終了されているにも関わらず、入手できなかったユーザーが周囲を取り巻き、警備員が応対していた



整然と時間別に販売をした新宿・ソフマップ。店頭に本体と大きな筐体(きょうたい)のついている『ドラムマニア』が用意されていた
整然と時間別に販売をした新宿・ソフマップ。店頭に本体と大きな筐体(きょうたい)のついている『ドラムマニア』が用意されていた



秋葉原でも、各店に3日の午前中には行列ができ始めた。真夜中すぎにはいずれの店舗も発売日当日の販売数を超え、行列を打ち切った。

また、郊外でも同様の光景が見られた。埼玉・大宮のソフマップ・ギガストア大宮店前にも、4日9時の発売開始に向けて、3日の夕刻にはすでに行列ができていた。

いずれの店舗でも整然と混乱もなく販売され、当日の購入券を入手できなかったユーザーが呆然として見守る、という光景が見られた。また、新宿のソフマップでは、整理券を入手できなかったユーザーが「次の入荷はいつになるんですか」、「今日このまま待っていれば、追加の販売はありますか」と店員に詰め寄っていた。

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