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IDC Japan、国内パソコン市場の'99年出荷台数は1083万台と発表

2000年02月23日 00時00分更新

文● 編集部

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インターナショナルデーターコーポレイションジャパン(株)(IDC Japan)は22日、'99年(1~12月)における国内パソコン市場の出荷実績を発表した。これは同社が実施した“パソコンユーザー調査”、“販売チャンネル調査”、“パソコン周辺関連ベンダー調査”、“パソコンベンダー調査”をもとに独自の分析により算出したもの。同調査では、国内のパソコン市場を、パソコンサーバー、デスクトップパソコン、ノートブックパソコン、Windows CEを含まないウルトラポータブルに分類している。

それによると、'99年の総出荷台数は1083万で、対前年比36.7%増となった。中でも一般市場は一年を通して好調で、出荷台数は490万台、対前年比では85.4%増となった。一般ユーザーの多くは、主にインターネットのアクセスや電子メールを利用する目的でパソコンを購入している。そこで主要ベンダーは、デザイン性を重視した一体型や、液晶ディスプレー(LCD)を使用した付加価値の高い製品を市場に投入し、一般ユーザーを店頭へ呼び寄せたとしている。このような高付加価値型の製品が一般ユーザーへ受け入れられるとともに、デスクトップパソコンの低価格化競争が激化したことも増加の要因としている。

一方、ビジネス市場では景気の低迷と経済の先行き不透明感が、パソコンの購買の阻害要因になったうえ、2000年問題による買い控えも影響したという。出荷台数は593万台で、対前年比12.3%増となったものの、本格的な回復は先送りされた形となったとしている。

'99年国内パソコン市場ベンダー別
出荷台数(単位1000台)


'99年
順位
'98年
順位
ベンダー '99年
出荷台数
対前年
成長率
1 1 NEC 2405 11.7%
2 2 富士通 2245 22.8%
3 3 日本IBM 1089 31.5%
4 4 東芝 777 39.8%
5 8 ソニー 736 144.5%
6 6 アップルコンピュータ 639 57.0%
7 5 日立製作所 463 10.4%
8 7 コンパック 452 32.8%
9 9 デルコンピュータ 405 65.5%
10 17 ソーテック 322 1794.1%
    その他 1299 56.4%
Total 10832 36.7%



'99年国内デスクトップパソコン市場ベンダー別
出荷台数(単位1000台)


'99年
順位
'98年
順位
ベンダー '99年
出荷台数
対前年
成長率
1 1 NEC 1329 10.3%
2 2 富士通 1186 15.6%
3 3 日本IBM 633 41.5%



'99年国内ポータブルパソコン市場ベンダー別
出荷台数(単位1000台)


'99年
順位
'98年
順位
ベンダー '99年
出荷台数
対前年
成長率
1 2 富士通 1016 31.4%
2 1 NEC 1013 13.4%
3 3 東芝 681 43.7%


急成長したソニー(株)は『VAIO』路線のさらなる差別化を図ったこと、(株)ソーテックはスケルトンモデルの『e-one』で一気に市場認知度を高め、主力商品であるミニタワー型の『PC STATION』で高性能・低価格を前面に打ち出したことが、それぞれ成功の要因と見ている。またアップルコンピュータも『iMac』に加え『iBook』を発売したことで、一般市場でのシェア拡大に成功したとしている。なお、IDC Japanでは、2000年の国内パソコン市場を、対前年比20%増の1296万台と予測している。

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