このページの本文へ

マイクロソフト、『Microsoft Windows 2000』日本語版を発売

2000年02月18日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

マイクロソフト(株)は18日、同社の新OS『Microsoft Windows 2000』日本語版の発売を正式に発表し、都内で記者会見を開いた。同社社長の成毛真氏は、「Windows 2000は、インターネットビジネスを行なう企業を支援する。アップデートにコストはかかるが、将来的にみてTCOの削減につながる」として改めて新製品のメリットを強調した。

都内のホテルで開かれたWindows 2000の発表会
都内のホテルで開かれたWindows 2000の発表会



Windows 2000は、同社の企業向けOS『Windows NT 4.0』の後継OSとして開発された。今回発売されたのは、クライアントワークステーション向けの『Windows 2000 Professional』と、サーバー向けの『Windows 2000 Server』の2製品。マイクロカーネルに基づく堅牢性と高度なセキュリティー機能、“Active Directory”による管理機能の強化などを特徴としている。18日午前0時、世界に先駆けて日本国内で発売された。

軽快な音楽にのって、明るく新OSをPRしたゲイツ氏
軽快な音楽にのって、明るく新OSをPRしたゲイツ氏



発表会では、米マイクロソフト社会長兼CSA(Chief Software Architect)のビル・ゲイツ氏が、ビデオでメッセージを寄せた。ゲイツ氏は、「これはマイクロソフトにとって大きな出来事。Windows 2000は次世代のビジネスソリューションを構築するプラットフォーム。新OSの支援により、企業はコスト削減に向ける意識をユーザー支援へ向けることが可能になる。“ビジネスインターネット”はWindows 2000とともに始まる」と述べた。

マイクロソフト社長の成毛真氏 マイクロソフト社長の成毛真氏



続いてマイクロソフト社長の成毛真氏は、「Windows 2000はインターネットビジネスの支援を目的に開発され、TCOの削減や最新のハードウェアへの対応を特徴とする。すでに世界1万5000以上のサイトで導入済みであり、国内でも1400サーバー、11万クライアントでの導入が既に決定されている。さらに国内では、650のビジネスソフトと1万1000の周辺機器が対応を表明している」として、新製品がユーザーと市場の支持をいち早く受けているとした。

さらに成毛氏は、「開発には5年間かかり、5000人のエンジニアを投入して2900万のソースコードを書いてきた。導入にコストがかかると言われるが、将来の企業の基幹になるOSであり、TCO削減につながると思う」として導入を促した。今後の見込みについては、「NTはWindows 95/98に対し、世界では50パーセントのシェアを持つが、ノートパソコンの利用が多い日本ではそれを下回っていた。Windows 2000の発売でノートパソコンへの対応は完了したため、出荷後のシェアは極めて速やかに50パーセントを超えるだろう」との見方を示した。

新製品については、すでにActive Directoryでの日本語取り扱いの不具合などが発見され、本日、修正ファイルが公開されている。これについて成毛氏は、「発売と同時に修正ファイルを公開するのはマイクロソフトにとって初めてのことだが、バグを見つけ次第報告する我々の姿勢の現われ」と述べた。記者からは、ウェブでの告知だけでなくリリースで広く告知すべきでは、との質問が出たが、成毛氏は「バグは、濁音などを区別しないというもの。Active Directoryでは企業の組織に応じて階層的に管理を行なうもので、ひらがなやカタカナの組織名を使用しているような会社があるのか、はなはだ疑問だった」とした。

またコンシューマーOSとの切り分けについて、「Windows 2000はあくまで企業向けに開発された。セキュリティー管理などに関心がある個人ユーザーが導入するメリットはあるが、初心者には勧められない」と述べ、コンシューマーOSとして“Windows Millenium”を年内に出荷することを明言した。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン