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【MACWORLD Expo/Tokyo 2000 Vol.6】日本マイクロテック、ハイエンドスキャナー部門を分離独立

2000年02月17日 00時00分更新

文● 千葉英寿

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MACWORLD Expo Tokyo 2000がいよいよ開幕した。16日、アーティックス(株)は、千葉市幕張の幕張プリンスホテルにおいて記者発表会を開いた。台湾にあるスキャナーメーカー、マイクロテックインターナショナルおよびその日本法人、日本マイクロテック(株)のハイエンドスキャナー『ArtixScanシリーズ』部門を独立させ、アーティックス(株)として設立、2月16日より活動を開始したと発表した。

ArtixScanシリーズ部門を分離独立

マイクロテックインターナショナルはワールドワイドで展開するプリプレススキャナーメーカー。日本市場では日本マイクロテック(株)が、'95年より『ScanMakerシリーズ』の販売をしている。昨年4月にはハイエンドプリプレススキャナーのブランドとし『ArtixScanシリーズ』をリリースしている。

昨年9月には、この『ArtixScanシリーズ』部門を分離独立させることを目的にアーティックス(株)を設立した。約5ヵ月の準備期間を経て、製品ラインナップが3機種となったことで、実質的な活動を開始した。

記者発表会では、マイクロテックインターナショナルのBenny Hsu会長、アーティックス(株)代表取締役会長の曽田敦彦氏などが出席。曽田氏は「日本マイクロテックの設立を発表したのは、5年前のMACWORLD。それから5年、奇しくも同じMACWORLDにおいてアーティックスの設立を発表でき、感慨無量」と語った。

記者発表会にはマイクロテックインターナショナルのBenny Hsu会長が台湾より出席
記者発表会にはマイクロテックインターナショナルのBenny Hsu会長が台湾より出席



また、アーティックスの設立の経緯について、同社社長の吉田唯人氏は「プリプレス業界に新規参入していくブランド戦略、利益確保のための経営戦略を練った。そして、最も重要な日本市場に合わせた製品開発や、ハイエンドスキャナーユーザーに満足してもらえるサポートなどの技術力を蓄積していく」と語った。

3社の独占販売体制を構築

今回、プリプレス向けに販売するために、ユニークな流通チャネル体制を取ることを明らかにした。
 
まず、アーティックスの『ArtixScan』については、(株)Tooと(株)モリサワの2社に、そして日本マイクロテック(株)のコンシューマー向けスキャナーについては加賀電子(株)の1社に、それぞれ販売ルートを絞り込む。マイクロテックとアーティックス側からは営業担当者とアシスタントをそれぞれ1名ずつ付け、総勢6名のスタッフで全国の販売を推進する。
 
吉田氏は「ECサイトのようにダイレクトで顧客に販売すると、余計にマンパワーが必要になります。3社による独占販売の体制を取ることで、お互いの利益を確保でき、効率的な販売活動につながる」とした。

FireWire対応などの新製品も投入

『ArtixScan』の今後の展開としては、4月発売を予定しているデュアルレンズ/デュアルプレートスキャナーの『ArtixScan 2500』(90万円程度)をはじめ、50万~200万円の製品を中心に7製品の投入を予定している。吉田氏は「今年度の売り上げは10億円を見込んでおり、マーケットシェアを50パーセント取ることが目標」とした。

4月発売が予定されている、A4判対応、2500dpiの『ArtixScan 2500』
4月発売が予定されている、A4判対応、2500dpiの『ArtixScan 2500』



  プリプレス向けのフラットベッドスキャナーには、昨今、さらなる高生産性が求められている。これについて吉田氏は「バッチ処理のバックグラウンドで行なう、といった日本に合ったソフト開発を手掛けていくことを考えている」とした。
 
また、FireWire(IEEE1394)への対応については、「マイクロテック製品として、夏ごろまでにFireWire対応の製品を投入したい。価格は20万円台」と語った。

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