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「Bluetoothを見ていれば、電話の未来がみえる」--EIAJ部品技術企画分科会移動体WG副主査の篠田達史氏

2000年02月14日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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(社)日本電子機械工業会(EIAJ)は10日、都内において、セミナー“デジタル機器の進展に伴う電子部品の技術動向と需要予測調査報告書--テレビ・パソコン・携帯電話--”を開催した。同報告書の各分野、テレビ、パソコン、携帯電話の動向と需要予測について、順に説明が行なわれた。



EIAJ部品技術企画分科会移動体WG副主査で、東光(株)コイル事業部商品技術部MGの篠田達史氏は、携帯電話用電子部品技術の動向を説明し、「Bluetoothを見ていれば、電話の未来がみえる」と語った。

篠田氏は、「携帯電話の部品は、明確な部品ニーズ、小型、低背、軽量化があり、変化してきた。実装を含め、小型化が半導体に牽引される形で進んできた。精密加工の技術が進展した」と述べた。

EIAJ部品技術企画分科会移動体WG副主査で、東光のコイル事業部商品技術部MGの篠田達史氏EIAJ部品技術企画分科会移動体WG副主査で、東光のコイル事業部商品技術部MGの篠田達史氏



携帯電話が将来どのように変化していくかについて、「“話す”“聞く”の携帯電話に、“見る”“さわる”が加わり、インターネット端末や情報端末へ進展していく」と予測している。小型化と軽量化は、「エンドレスで進む」という。

「半導体は、よりシンプルな回路ブロックの方向へ動き、複数方式の共存により、部品や回路機能の共有や複合が進む」とみている。「電話機から情報端末へ進展し、使いやすさが求められるようになる。小出力となることから、回路は簡素化が進む」と述べた。小出力化により、搬送波の回り込みに起因する問題も低減されるという。

発信者や場所などの付加情報については、「どのような形になるかわからないが、盛り込まれるようになるとみている」と語った。

篠田氏は「Bluetoothを見ていれば、電話の未来がみえるかなという感じ」と、Bluetoothには常に注目しておく必要があると説いた。2002年ごろから、携帯電話と周辺機器の接続には、BluetoothやIEEE 1394、IrDAがインターフェースとして活用されると予測している。

「これからの部品の考え方は、部品単体の小型化、軽量化を考えることから、システム全体を最適化するように考えていく必要がある。また加工技術中心から材料技術への転換が必要。こう考えていかないと、日本は遅れていくのではないか」と述べた。

篠田氏は最後に、「いかにニーズを先取りするかということを、部品メーカーは、やらなければいけないことではないだろうか。新たなデファクトスタンダードを調査して、これをいかに部品化するか。部品メーカーは、こういったことを頭の中に入れて、やっていけばいいのではないだろうか」とまとめた。

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