コンパックコンピュータ(株)の“ゴジラ2000 -ミレニアム-”仕様ワークステーションプレゼントキャンペーンが、1月31日に締め切られた。同キャンペーンは、ウェブからの応募だけであったにもかかわらず、6500通を超える応募があったという。2月下旬に、幸運なただ1人の当選者が、“世界で1台”の東宝(株)・(株)東宝映画公認でペイントが施された、同社製ワークステーションを手にすることになる。
今回、ゴジラのペイント作業を担当しているのは、個人事業主“high
jumper”の増永修治氏。東京・狛江市にある工房にお邪魔して、増永氏に話を聞いた。また、ワークステーションの筐体にペイント作業途中のゴジラも見せてもらった。
実はカリスマペインターがゴジラのペイントを担当していた
増永氏は、'99年9月に放映されたTV東京系の番組“TVチャンピオン”の、“街のゴミ清掃車がカラフルな夢の車に変身－－ペイントアート職人選手権”に出場し、3位になった経歴を持つ、28才の若手カリスマペインター。同番組でペイントしたゴミ収集車は、静岡県清水市で、実際のゴミ収集に活躍しているという。 |
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| “high jumper”の増永修治氏 |
－－TVに出た効果はどうでしたか?
増永「TVに出た効果はありましたね。企業からの仕事が増えました。あと、実家の親が安心しました(笑)。でも、大変でした。24時間ぶっ通しで(ゴミ収集車のペイントを)やりましたからねえ。」
「同じ世代で東京でやっているというのは、あまり聞かないですね。東京でやり始めて、田舎に引っ込む人が多くて。地方だと自宅の庭などでやっていたりするみたいですけど。東京で、こうやって自分で家賃を払ってというのは、お金が苦しくてできないらしくて。(増永氏も)1昨年までは、バイク便とかやってましたが」
「営業はなんにもしてないし。部屋に居っぱなしですし。周りの人が．．．。ありがたいですね。」
－－雑誌“SPA!”の記事で“オナニーペインター”と大きくと書かれていますが?
「やっぱ、問題でしょう(笑)。取材の最後に“オナニーペインターっすよね”とつい言ってしまったんですよね(笑)。企業さんからもちょっとまずかったよねと言われました」
ゴジラだけでなく、WorkPadやiMacのペイントも
－－ゴジラのペイントはどのような具合ですか?「ここまでで2日ぐらい。あと1週間ぐらいで完成ですね。(ゴジラの)顔が似てなかったりすると問題あるから。まあ、あれはうまくいったから」
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| ペイント中のゴジラを初公開! |
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| －－どのような物にペイントされることが多いですか? |
「ヘルメットが一番、多いすね。小物中心でやってます。今は自転車(のヘルメットやフレーム)が多いすけどね」
増永氏が特殊な筆による線だけのイラスト“ピンストライプ”を描いたWorkPadが、3月1日から3日まで幕張メッセで開催される“IBM総合フェア2000”で展示される予定だという。このほか、iMacや携帯電話などにも描いている。
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| 増永氏が“ピンスト”したWorkPad |
－－一般の人がお願いして描いてもらえるのですか?
「ええ、できます。ただ、今はちょっと仕事が詰まっているので中止してるんです。ホームページ上に“受けれない、大変だ”って書いてあるんです(笑)」
増永氏は定期的に公開ペイントを開催しており、その場で持ち込んだ物にペイントしてもらえる(有料で2000円程度から)。開催場所や日時は、high
jumperのウェブページに掲載されるので、興味がある方は参照してほしい。
－－弟子志願とかも出てくるんじゃないですか？
「いやー、自分が行きたいぐらいっすよ。全然わかんないから。いっしょにやれる人がいるといいですねえ。楽しい仕事なんすけどね。もう少しやりやすい環境になればね。空いてる倉庫とか貸してくれるとことか、あればいいすねえ」
インタビューしてみて、増永氏は、なるほど周りの人が仕事を紹介してくれるというのがよくわかる、好青年だった。「将来のことはわからないが、多方面でペイントなどを行なっていきたい」という。
