8日、日本ヒューレット・パッカード(株)は、同社のUNIXワークステーションの性能を向上した“HP
VISUALIZE ワークステーション”3機種を発表、4月1日より量産出荷すると発表した。
新たなラインナップに加わるのは、400MHzのPA-8500を搭載したローエンドタイプの低価格機“モデルB2000”と、552MHzの新RISCプロセッサー“PA-8600”を搭載したミドルレンジの“モデルC3600”、ハイレンジタイプの“モデルJ5600”の3機種。
ローエンドタイプの低価格機“モデルB2000” |
ハイレンジタイプの“モデルJ5600” |
新グラフィックアクセラレーターを採用し、低価格化を実現
モデルB2000は、ミドルレンジの処理ができる新グラフィックアクセラレーター“HP VISUALIZE-fxe”をオンボードに搭載することで、コストダウンを図った。“HP VISUALIZE-fxe”は、24ビットZバッファやデプスキューなどを備え、1200×1600ドットで1677万色表示が可能。グラフィックボード(価格は15万5000円)としても同時に発売する。低価格を実現した秘密。新グラフィックアクセラレータボード“HP VISUALIZE-fxe”(写真下) 。従来品(写真上)よりサイズも2分の1に |
メモリーは2GBまで搭載でき、2GB/sの帯域幅を持つメモリーバスを備える。OSとしては64ビットOS“HP-UX”をサポート。構成価格例は、127万4000円(メモリー256MB、HDD
9GB、CD-ROMドライブ、21インチディスプレーなど)
新RISCプロセッサーを採用した高性能WS
モデルC3600とJ5600の特徴は、新RISCプロセッサー“PA-8600”を採用し、高速化を図ったこと。PA-8500をベースに552MHzまでクロックアップしたもので、キャッシュヒットアルゴリズムを採用し、キャッシュからデータや命令へのアクセスをより高速にできる。C3600は“PA-8600”を1基、J5600は2基搭載している。J5600の内部。RISCプロセッサー“PA-8600”を2基搭載しているのが見える |
また、最大8GBのメモリーを搭載でき、2GB/sの帯域幅を持つメモリーバスを備える。OSは64ビットOS“HP-UX”をサポート。
構成価格例は、C3600が522万7000円(メモリー512MB、HDD 9GB、CD-ROMドライブ、ハイエンドグラフィックアクセラレーター・VISUALIZE-fx6、21インチディスプレーなど)。J5600が549万5000円(メモリー1GB、HDD
9GB、CD-ROMドライブ、ローエンドグラフィックアクセラレーター・VISUALIZE-fx6、21インチディスプレーなど)。
新製品の主なスペックは以下の表のとおり。
HP B2000 |
HP C3600 |
HP J5600 |
|
プロセッサー |
PA-8500 |
PA-8600 |
PA-8600 |
周波数 |
400MHz |
552MHz |
552MHz |
キャッシュ |
オンチップL1 |
チップ内蔵 |
チップ内蔵 |
0.5MB命令用 |
0.5MB命令用 |
0.5MB命令用 |
|
1MBデータ用 |
1MBデータ用 |
1MBデータ用 |
|
SPECint95 |
31.8 |
42.1 |
43.7 |
SPECfp95 |
52.4 |
64 |
64.5 |
最大メモリー |
2GB・SDRAM |
8GB・SDRAM |
8GB・SDRAM |
最大内蔵ディスク |
18GB・Ultra2SCSI |
36GB・Ultra2SCSI |
72GB・Ultra2SCSI |
I/O |
PCIスロット×4 |
PCIスロット×6 |
PCIスロット×8 |
同社によれば、「ローエンドタイプの参入は新たなチャレンジ。グラフィックアクセラレーター“HP VISUALIZE-fxe”もそのために作った。今後は従来からの要であるミッド・ハイエンドタイプを守りつつ、さらにローエンドモデルやNTの分野も強化していく。また、今年の夏にはグラフィックの性能が飛躍的に向上するブレークスルーの技術が登場する」としている。